天文と気象(とその他いろいろ)

組み込みや制御系ソフトウェアのエンジニア。学生時代は物理学専攻(量子力学/素粒子実験)…

天文と気象(とその他いろいろ)

組み込みや制御系ソフトウェアのエンジニア。学生時代は物理学専攻(量子力学/素粒子実験)・理学修士。天文好き。気象予報士(気象予報士会関西支部)。noteのテーマは「コンピューターで自然科学を表現すること」。詳細はプロフィールを参照。

マガジン

  • コンピューター・ネットワーク関連

    コンピューター・ネットワーク関連の記事まとめ。 現在サブnoteで書いている記事も含みます。

  • IoTで気象観測 KaminariBot

    雷センサーKaminariBotのnoteまとめ

  • 自作PC構築

    自作PCでいろいろと試行錯誤していることを書くマガジン

  • アメダス紹介

    筆者が実際に訪れたアメダスの紹介です。訪問当時のことや旅の思い出、周囲の観光地などを合わせて紹介します。紹介している情報は、見学当時のものです。

  • コンピューターで気象を表現する

    気象予報士であり、ソフトウェアのエンジニアでもある筆者が、Pythonなどを駆使して、天気図を描いたりするマガジン。 天気図の作図にあたっては、京都大学生存圏研究所の生存圏データベースのGPVデータや気象庁のデータを使用させて頂いています。

最近の記事

  • 固定された記事

リニューアルされた気象庁HPからデータをダウンロードしてPythonで実況図を作成する - アメダス編 -

はじめに先月気象庁のホームページがリニューアルされた。使いにくくなったといったツイートも見受けられたが、個人的には好意的に受け止めている。 ただ、これまで早朝に自動でダウンロードしていたアメダス、レーダー、ウィンドプロファイラ、気象衛星画像などの実況データがダウンロードできなくなった。 というのも、これらのデータは以前は単なる画像データだったので、画像のURLを指定してダウンロードすれば良かったのだが、リニューアルに伴いこれらのデータが単なる画像データで提供されなくなった

    • 雷センサーでKaminariBotを作る

      はじめに以前から雷センサーなるが気になっていた。秋月電子に雷センサーが販売されていて、Amazonで販売されている雷センサーよりも格段に安い。 そこで予備も含めて雷センサーを2個購入してみた。 AS3935搭載の雷センサー送られてきたのがこちらでピンヘッダー付。¥1,480とかなりお安め。このセンサーで最大40km先までの雷の検出ができるという。 既にこちらの雷センサーについては使った先人がHPに詳しくまとめられている。今回は主に下記のHPを参考にしながら進めさせてもら

      • アメダス紹介・・・第29回 佐渡の4つのアメダス

        はじめに先日2泊3日で佐渡島へ旅行に行ったので島内の4つのアメダスをまとめて紹介する。 佐渡島は結構大きな島ではあるが、4つのアメダスが設置されていることを初めて知った。しかも一つも雨量計のみのアメダスがなく、全て官署や四要素のアメダスだ。 両津アメダスフェリーやジェットフォイルで新潟港と両津港を結んでおり、両津は佐渡の玄関口の一つだ。 前日夕方のフェリーで両津に到着。翌朝8時前、泊まっていた宿から両津港までに送迎してもらった。8時半からレンタカーを借りるまでの30分程

        • 【AtmosChart】 エコー頂高度を描く

          先日5分毎全国合成レーダーGPV対応を行った。 この対応をしていたときにエコー頂高度のGPVデータがあって天気図を作っていないなぁ…と気づいた。エコー強度のプログラムを少し修正すればできそう、と言うことで作ってみた。 GPVデータには1kmメッシュでkm単位(500m間隔)のエコー頂高度がデータが入っている。下記のような図ができた。 気象庁の気象衛星画像のHPに雲頂強調画像というのがあるが、これはエコー頂高度ではなかった。 ある気象会社が公開しているデータと一致してい

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        リニューアルされた気象庁HPからデータをダウンロードしてPythonで実況図を作成する - アメダス編 -

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        記事

          【AtmosChart】 5分毎全国合成レーダーGPV対応

          TL;DR10分毎全国合成レーダーGPVの配信がなくなっていた 代わりに5分毎全国合成レーダーGPVが配信されているので対応した 10分毎全国合成レーダーGPVは配信停止最近は天気図解析をしていないので気づいていなかったが、気象レーダーの図が生成されていなかった。 原因を探っていくと、そもそもGPVのフィルのダウンロードで404エラー(Not found)となっていた。 GPVのデータをダウンロードさせてもらっている京都大学生存圏研究所のダウンロードページを見ると、該

          【AtmosChart】 5分毎全国合成レーダーGPV対応

          【AtmosBot2.1Pi】 InfluxDB + Grafana/ChronografでDashboardを作る

          TL;DRAtmosBotのデータをInfluxDBに書き込むMQTTクライアントを追加する InfluxDBに書き込んだデータからGrafanaやChronografでDashboardを作って可視化する AtmosBot2.1Piは順調に稼働中だが、システム側のアップグレードを行った。 システム構成MQTTのBrokerからPublishされたAtmosBot2Pi/dataのデータをInfluxDBへ書き込むクライアントが追加部分。 InfluxDBヘ書き込んだ

          【AtmosBot2.1Pi】 InfluxDB + Grafana/ChronografでDashboardを作る

          ビクセンED81Sにオートガイドを設置する

          ビクセンのED81Sは既に生産終了している鏡筒だが、使い勝手が良いので気に入っている。オートガイドなしで撮影をしていたのだが、長時間露出の撮影には限界があるのでようやくオートガイドを導入することにした。 当初ある販売店のネットストアーでオートガイドのセットを購入しようとしたのだが、納期が数ヶ月先になると言うことでキャンセルすることに。そこで代わりのものを検討することになった。 よく考えるとモノクロCMOSカメラ(ZWO社のASI290MM)を持っていることを思い出す。惑星

          ビクセンED81Sにオートガイドを設置する

          アメダス紹介・・・第28回 潮岬アメダス

          昨年10月以来のアメダス紹介は潮岬アメダス。先月中旬に白浜、串本まで一泊二日の旅行をしたので立ち寄った。 下記はコミュニティーバスの「測候所跡前」バス停の前にある、その名の通り潮岬の測候所があった跡地(のはず)。 十数年前に青春18切符で大阪から潮岬まで日帰り旅行したことがあった。その頃はまだ民間のバスが運行されていて「測候所前」というバス停を通過した記憶があるが、その時にも既に測候所が廃止された後だったかはっきりしない。 アメダスが設置されているのは測候所の跡地の西側

          アメダス紹介・・・第28回 潮岬アメダス

          ビクセンED81SにレデューサーEDとKiss M2で直焦点撮影できるようにしてみる

          はじめに今回のnoteではビクセンのED81Sにレデューサーを入れて焦点距離を短くし、広角になったところにCanon EOS Kiss M2を直焦点で接続して撮影できる環境を作ってみる。 下記のパーツを使ってED81SとCanon EOS Kiss M2を接続する。今回は光害対策にQuad BPフィルターを接続する。 レデューサーED 直焦ワイドアダプター60(EOS用) Tリング(Canon EOS用) マウントアダプター EF-EOS M 48mm Quad

          ビクセンED81SにレデューサーEDとKiss M2で直焦点撮影できるようにしてみる

          【AtmosBot2.1Pi】 Ambientとの通信を暗号化する

          はじめに以前、一時的にAtmosBotの調子が悪かった時、原因究明のためRaspberry Pi上でtcpdumpを使ってパケットキャプチャーを取得していた。 その際、Ambientとの通信がHTTPで送信されていて暗号化されていないことに気づいた。 送信するデータにはチャネル番号やライトキーを含んでいる。第三者が使っているチャネルに送ることもできてしまう。 そこでHTTPSで暗号化してデータ送信するように変更してみた。 HTTPS化Ambientとの通信にはGitH

          【AtmosBot2.1Pi】 Ambientとの通信を暗号化する

          AtmosBot2.0Piのシステム変更(運用編)・・・AtmosBot2.1Piへ

          はじめに以前、AtmosBot2.0Piのシステム変更として通信プロトコルをHTTPからMQTTに変更する準備をしていることをnoteにした。 時間がなくて3ヶ月経ってしまったが、年末年始に本格的に取りかかった。 本運用するには障害時のログ解析やバッテリー状態のモニタリングなど、メンテナンス性の強化をすることにした。 システム構成下記が検討したシステム構成図になる。赤矢印はPublish、青矢印はSubscribeになる。 右側の3つのクライアント(Ambient、T

          AtmosBot2.0Piのシステム変更(運用編)・・・AtmosBot2.1Piへ

          デュアルスピードフォーカサーに交換する

          見出し写真がいつも使っているビクセンのED81Sという鏡筒。最近は星雲や星団を撮影することが多く、小さめの短焦点の鏡筒は使い勝手がいい。 この鏡筒は10年ほど前にアイソン彗星を観測するためにちょうど良いかなと思って購入したもの。購入とほぼ同時期にアイソン彗星は近日点付近で消滅してしまって彗星観測には使えなかったけど。 最近観測や撮影用にいくつか購入した小物の一つがデュアルスピードフォーカサー。細かいピント合わせに便利な小物だ。 黒い部分を回すと通常のスピードでドローチュ

          デュアルスピードフォーカサーに交換する

          【天体観測】 2024年1月5日 オリオン大星雲と馬頭星雲

          久しぶりの天体観測約1年ぶりの天体観測のnote。1年間ずっと星を眺めていなかったわけではないのだが、noteにはしていなかった。 ただ昨年夏に病気を患ったこともあって、それ以降はしばらくお休みをしていた。なので久しぶりの天体望遠鏡を使って観測になる。 夕方まで天気が良かったので暗くなる前に天体望遠鏡を外に出して事前準備を始めた。 19時過ぎにアライメントを始めたのだが、木星とアルデバランでアライメントをしたところで上層の薄い雲(巻雲、巻層雲)に覆われてしまった。 気

          【天体観測】 2024年1月5日 オリオン大星雲と馬頭星雲

          プロセスプールで天気図作成を高速化してみた、その他諸々

          TL;DR色塗り天気図自動作成システムをAtmosChartと命名 プロセスプールを使って天気図生成時間を改善 コードのリファクタリング リポジトリーをGitHubに移行 AtmosChartと命名本題の前に・・・ ずっと天気図作成システムの名前を付けていなかった。実家の庭に設置している気温などの観測システムにはAtmosBotと名付けたので、天気図生成システムはAtmosChartと名付けることに。 以前運用していたBash版のシステムをAtmosBot1.0、

          プロセスプールで天気図作成を高速化してみた、その他諸々

          AtmosBot2.0Piのハードウェアの改善

          はじめに前回AtmosBot2.0Piの通信方法をMQTTに変更するシステム変更のnoteを書いた。 技術的には問題ないのだが、実運用するにはログなどの保守環境も整備する必要がある。ただ、その作り込みをする時間がなくて現在保留中となっている。 そうしているうちに一点問題が発生したのでその原因の調査と対策をする。 一時観測が中断する観測が止まってしまうことが時々発生するようになった。更に何かの拍子に観測が再開することも分かった。 下記は未明から明け方にかけて観測が中断し

          AtmosBot2.0Piのハードウェアの改善