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メルマガの継続は「地味ときどき晴れ」
written by 小川加奈子(シナジーマーケティング)
「メールマーケティングは継続が大事、だがそれが最も難しい」
時代の変化、事業の変化、組織の変化、ミッションの変化、担当者の交代。企業が一つの施策を長く続けるのは、実は結構難しいものです。
そんな中、8年以上メルマガ施策を続けているお客様がいます。誰もが知るスーパーゼネコン、竹中工務店様。プロジェクト発足から現在までの8年の変化を、小川の目線で語ります。
2015年に発表したお客様事例
2014年にプロジェクトを発足させ、2015年からSynergy!にてメールマガジンの配信を開始しました。
配信開始からまもなく、弊社の「メールマガジン立ち上げ事例」として登場していただきました(私も登場)。今も、弊社の営業活動で活用しています。
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当時の取り組みのポイント
同社初となる社外メールマガジン発刊プロジェクト
社内の部門横断でメンバーが集まっている
シナジーマーケティングは、顧客管理システムSynergy!の提供と、立ち上げまでのコンサルティング~原稿作成アドバイス
コンサルティングは、5W1Hをひとつずつ決めていくことからはじまった
その中でも一番肝になる「誰に」を決めるためにペルソナをつくった
画像なしのテキストのみメールで配信スタート
原稿のライティングは竹中工務店様にて実施、シナジーマーケティングにてアドバイスを行う
「ペルソナが共通認識となり、プロジェクト推進を大きく助けてくれたように感じます。皆で話し合ってペルソナを決めることは、メールマーケティングの中でターゲティングが重要だからという意味合いだけでなく、プロジェクトメンバーが同じ方向を向いて進んでいくためにも必要なのだと気付かされました」
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2023年、創刊50号を突破!8年間で変化したこと
ありがたいことに、このお仕事は今も続いています。
ペルソナ「加藤さん」を軸に考えること(編集方針や文章など)は、8年経った今も変わっていません。
2023年、記念すべき50号を迎えました。
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8年間で変化したこと
原稿は、アドバイスではなく、小川にてライティングをすることに(役割分担の変化)
竹中工務店様のプロジェクトメンバーが一部交代した
打ち合わせは、対面→オンラインに変化
配信頻度は、3カ月に1回→2カ月に1回に変化
Synergy!の操作で困ったときは、カスタマーサポートを活用いただく
メールマガジン以外にも、展示会・イベントのお知らせメールなども配信
クリエイティブは、試行錯誤し、下記のように進化
・文字色を変える、太字など強弱をつける、イメージ画像をつける
・画像を追加する、ボタンを画像化する
・GIFアニメーションを活用する
・ダークモードに対応する など
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長く続いている秘訣は…?
このプロジェクトは、発足当初から竹中工務店様が主体的に取り組まれています。私は、これが長く続いている秘訣だと思っています。
「『このままじゃいけない』『今のやり方を変えなければいけない』という危機感をメンバーの中で共有できていたことも大きかったと思います。だからこそ、諦めずにペルソナを決められたし、メールマガジンの文章を作成する上でも、何度も赤を入れられながらわかりやすい文章になるような工夫をし続けられているのだと思います」
主体的だからこそ、シナジーマーケティング側の意見も尊重してくれます。
主体的だからこそ、私からの提案や意見を、盲目的に捉えません。
また、私にも、竹中工務店様の意見に盲目的に従わないこと、メールマーケティングのプロとして意見することを求めます。
竹中工務店様からも最新コメントをいただきました
8年前は、自分たちでメルマガ原稿をライティングしようとがんばっていましたが…「餅は餅屋だよね」ということで、小川さんに一任することにしました。
毎号、みんなでネタをもちより、加藤さんをイメージし、編集会議をするところからスタートします。その後、小川さんからの第1稿提示を受け、打ち合わせをします。
第1稿についての打ち合わせのとき、小川さんは、コンセプトシートともに「こういう考えのもとで書きました」と編集方針や意図、考えを伝えてくれます。
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文章案だけだと、表現の良し悪しだけの議論になりがちです。意図や気持ちがわかるのは建設的でいいんですよね。
弊社側はそれを受けて、その場で意見を出します。ペルソナの「加藤さん」に何を感じてほしいかなどを考慮しながら、みんなで考える1時間半。この時間が最も貴重だと感じています。
この時間があるから、続いてるんだと思います。
メルマガの継続は「地味ときどき晴れ」
振り返れば、たくさんの変化がありました。
かといって、大々的な「ご提案」をしてきたわけではなく…。
いつもの編集会議のとき、窓口の担当者様との電話のときなどに、
「こういうのやってみませんか?」
「なるほど、ちょっと試してみましょうか」
という会話から、小さくチャレンジするというやり方。
竹中工務店様のプロジェクトメンバーさんからの提案や情報提供をきっかけに、試したこともありました。
継続は、地味な日々の積み重ねです。
メールマーケティングは、その性質上、配信結果が劇的に上がることも下がることもありません。本当にジワジワ型です。
特に竹中工務店様のメールマガジンは、ブランディング型。「購入」や「ダウンロード」「申し込み」などのわかりやすいコンバージョンポイントがあるわけではありません。
でも、ときどき「メルマガがお客様と話題になりました」「メルマガがきっかけでお問い合わせがありました」などのうれしい声が!
私たちは、こういった晴れ間を糧に、がんばっています。
ほとんどのメールマガジンは「創刊号」の反応がかなり高く、徐々に落ち着いてきます。このプロジェクトも同じ傾向がありました。
でも、さらに、色をつけたり画像を使ったりGIFアニメにしたりと、細かい試行錯誤のおかげで、開封率やクリック率に少しずつ良い変化が出てきています。
注目度が下がってからが、本番
私は最近そう思っています。
「お客様事例」として発表されれば、社内でもチヤホヤされます。
でもその後の継続支援は、注目されません。
事例として華々しく発表した後が、本番です。
パワポで「企画をご提案」すれば、注目されます。
でも、その後のご支援時に行う小さな提案は、あまり注目されません。
小さな提案の積み重ねこそ、本番です。
メールマガジンの創刊号は、開封率もクリック率も高いです。
前述の通り、その後だんだん落ち着いてきます。
ニーズを見極めて試行錯誤していくのは、そこからです。
ちょっとがっかりしてからが、本番です。
おつきあい当初は、竹中工務店の皆さんに、ちょっとしたことでチヤホヤされました。
「すごい!」「なるほど…」「さすがプロですね」
驚きのハードルはどんどんあがります。
驚かれなくなってからが、本番です。
周りからの関心や注目、わかりやすい成果…
最初はそれに頼ってがんばれます。
でも、それらが落ち着いてきたら、本格的に「このプロジェクトの目的や大義(なんでやってるんだったっけ?)」と向き合い、試行錯誤を始めるときなんだと思います。
小さな成功や喜びも大切にしながら、持続可能なプロジェクトでありたいなと思います。
支援していると言いつつ、お客様からいただくものは多い
これからも少しずつ変化していきます。地味で平坦な道でも、お互いの協力とチャレンジ精神があれば、歩いて行けます。
例えば、ダークモード対応のお話をしたとき、担当者様はすぐにSynergy!で検証をしてくださいました。その結果は、私の引き出しの一つにもなりました。
例えば、Synergy!のカスタマーサポートを活用いただいたとき、知ったことを私にも共有してくださいました。(サポート担当者へのお褒めの声まで!)
例えば、「○○の展示会で、こういう情報を見ました」「先日こんなメルマガが届きました」など、業界特有の情報を教えてくださいます。
いただくものは多いです。ありがたいですね。
カッコイイことばかりではないですが、これからも長く続いていけたらと願っています。
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小川加奈子は個人でもnoteやってます!こちらもごひいきに☆