そ〜れそれそれお祭りだ〜♪
9月になると、そこかしこで秋祭りのお囃子が聞こえてきます。
まだまだ残暑厳しいけれど、秋空に映えてワクワクします。
都心でも、新宿西口のヨドバシカメラ前にも、御旅所ができるし、
当日は、デパート群が並ぶ道路に、お神輿が練り歩きます。
都会の中にも、こういう賑わいが残されているのは、
伝統がまだまだ廃れていない、頼もしい光景に思えます。
さて、私が住んでいる近辺の神社も、常は無人ながら、縁日はしっかりと守られ、時期ごとの行事が催行されています。
この三連休が、ちょうど秋祭りだったようで、
これまで、遠くに祭囃子が聞こえるくらいのところに住んでいたのですが、
今年から転居した場所は、道路が近いためか、
お囃子や掛け声、たくさんの人の勢いの気配が、知覚から聞こえてきて、
実は部屋で朝から書き仕事をしていたのだけれど、
たまらず、すっぴんで着の身着のまま、部屋から飛び出して駆けつけました。
頭の中に、美空ひばりさんの『お祭りマンボ』が鳴り響く。
二番の歌詞のおばさんさながらに、玄関以外の戸締まりもせずに飛び出したので、
さすがに気になって、行列が小休止に入ったところで、一旦帰り、身支度し直しました(^^ゞ
実は私は、祭り囃子が聞こえると、どこでどんな状況にあっても、
いてもたってもいられず、
お神輿にくっついて、どこまでもいってしまうんです♪
まぁ、一緒に踊りはしゃぐほどノリはよくないけれど、
この雰囲気が大好き!
このあたり、あまり地域性を感じない住宅地に思えたけれど、
こうした時には、老若男女が大勢集まって、
いなせな祭り姿で、顔見知りが集うようで、和気あいあい。
お祭りっていいなぁ♪
実のところ、私は祭囃子が好きで、
どこかで、こうした祭りに参加しているお囃子の会に参加したいと、ずっと思っていました。
最初は、無人の神社の地域のみのお祭りだから、規模も小さく、お囃子は録音したものだと思っていたけれど、
今回、祭の行列のかたに聞いたら、
昔からこの地域独自の囃子があり、保存会があって、
定期的に祭囃子や演芸の稽古をしているとのこと。
たしかに、江戸囃子とは違う、独特の調子の太鼓・鉦と、笛による囃子でした。
お囃子を習って参加は可能かと、代表のかたに口をきいてもらったのですが、
古参の人以外は、やはり引っ越しなどで入れ替わりが激しいらしく、
かなり厳しい顔で難色を示されました。
以前、東京の深川あたりで働いていた時、江戸囃子の会に参加できないか訪ねたことがあったけれど、
そこでも、先祖代々または嫁入りなどで、その地域に定着定住していないと難しい上、
まず仕事より稽古と行事を優先し、他の用事に左右されないことと、永続的な参加が必須とのことで、
現状、仕事や、御縁のあるあちこちの神社様や行事などへの、ご奉納やご奉仕などもおこない、
都合がその時次第の私には、どうやら敷居が高いようです。
こういう保存会の堅固な姿勢は、苦渋ではありますね。
簡単に考えてはいけないとはいえ、あまり参加が難しいと、若者が入らない限り、伝統は途絶えてしまいがち。
地域によっては根絶した伝統の囃子も少なくありません。
伝統を守るために堅固でなければならないが、
それゆえに後が続かず途絶えることもある。
でも、このように賑わうお祭りをおこない、それを楽しみに参加したり、沿道で笑顔で眺める人たちが、これほど集うのだから、
人の世がある限り、途絶えることはないだろうと、頼もしく思われます。
生まれ故郷に、こんなお祭りがあって、子供の頃から参加し、
お祭りのたびに帰省して、参加できるのだったら、幸せだったろうな。
それは憧れでもありました。
でも、せめても、その神社の伝統ではないとしても、
御縁ある神社様より、芸能ご奉納というお役目を賜わられている身の上は、有難い限りです。
あれもこれも、あっちもこっちもと、やりたいことを欲張るのにも、限界があるのだから、
参加は叶わなくとも、私はこれからも、祭囃子が聞こえたら飛び出して、
わっしょいわっしょいにくっついて、楽しませていただく。
それでいいのだと思うことにしました。
有名無名問わず、地域の鎮守様のお祭りは、日本を守護し奉る宝です。
幾久!弥栄!