ユーザー間取引システム実装のメリット・デメリット
最近MMORPGにおけるユーザー間取引システムについて考える機会があったので、備忘録がてら簡単にまとめておきます。
1.ユーザー間取引システムとは
プレイヤー間でのアイテムやゲーム内マネーの取引を仲介するシステムで、主に以下の2種類が存在する。
直接取引・・・プレイヤー同士が1対1で取引を行う。「アイテムとゲーム内マネーの交換」だけでなく「アイテムとアイテムの交換」「アイテムの譲渡」「ゲーム内マネーの譲渡」なども可能なことが多い
取引所・・・「アイテムとゲーム内マネーの交換」のみで、売り手がアイテムの価格を指定して不特定多数に提示し、いち早くその価格に同意した者が買い手となり取引成立となるのが主流。名称はゲームによって異なり、取引所、マーケット、マイショップ、バザーなど様々である。
ユーザー間取引システム自体は単に取引の仲介をするだけだが、その実装によりプレイヤーやゲーム内に様々な影響を与えることになる。
2.実装のメリット
2.1.入手手段が増えて自由度が高まる
自分の足で遠方に出向いて採集するしかなかったアイテムが取引で入手できるようになるとか、時間をかけて自力で製作するしかなかったアイテムが取引でサッと入手できるようになるなど、アイテムの入手手段が増えてプレイの自由度が高まり、プレイスタイルの多様化にもつながる。
2.2.モチベーションアップにつながる
「お金を貯めて○○を買いたい」といったプレイする動機が生じて、モチベーションアップにつながる。
2.3.コミュニケーションの話題が増える
「△△がこんなに儲かる」などの金策の話題はゲームのコミュニケーションの定番で、取引が可能になることで金策の話題が発生してゲームの盛り上がりに一役買うことになる。話題があって盛り上がっていると人は寄ってくるし、話題がなくて盛り上がっていないと人が去っていきますからね。
2.4.ゲームの世界との関わりが深くなる
一言で取引と言っても実際にそれに関わる行為は、取引に使用するアイテムやゲーム内マネーを入手するための情報収集や移動や戦闘・採集などや、取引所での値付けや物色や入札落札等まで多岐に渡っているため、取引が可能になることでゲームの世界との関わりがとても深くなる。
2.5.公式RMTが可能になる
ゲーム内での取引が認められている課金アイテムをリアルマネーで購入してゲーム内で売却してゲーム内マネーを得る行為。
課金アイテムを購入してゲーム内で売却したプレイヤーは目的のゲーム内マネーを得られてWIN
ゲーム内で購入したプレイヤーはゲーム内マネーで課金アイテムを入手できてWIN
運営も課金アイテムを購入してもらえてWIN
と、みんなハッピーになれる。
3.実装のデメリット
3.1.不正なRMTの発生
2.5項とは違って、ゲーム外でのリアルマネーのやり取りが絡んだ取引。
これは運営にがんばって対処してもらうしかない。
3.2.流通量の調整が必要になる
アイテムの流通量が少なければ価格は高騰し、多ければ下落する。
ゲーム内マネーの流通量が増えればインフレとなり、減ればデフレとなる。(でいいのかな?)
これも運営にがんばってうまく設計や調整をしてもらうしかない。
3.3.貧富の差が拡大する
貧富の差が拡大するを防ぐのは難しい(?)ので、例えば超強力なアイテムの所持数に上限を設けるとか、お金があれば何でもできるようにはならないようにうまく設計や調整をしてもらうしかない。
4.おわりに
新たに気付いたら追記するかもしれません。
運営側が頑張ってくれさえすれば、プレイヤー側にメリットがいっぱいあってデメリットはほとんどないのでぜひ実装してほしいですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?