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ものではなく経験こそが人生において財産だと思うようになるまで
形ある物は買っても、また別の物ものが欲しくなる。
欲しくてたまらなかったはずなのに、手に入れるとすぐ満足して、そのうち忘れてしまう。そしてまた次のものが欲しくなる…そんな経験、ありませんか?買い物は一時的にストレスを忘れさせてくれますが、心の中まで満たしてくれるわけではありません。
私も昔は物欲がすごくて、部屋のクローゼットや棚は服や物でいっぱいでした。しかし、そんな私が「物より経験の方が大切だ」と思うようになったのは、ワーキングホリデーの経験が大きなきっかけでした。
日本では便利な物や情報があふれていますが、オーストラリアはそうではありません。便利な物が少ないからこそ、物以外の大切なことに目を向けられるようになります。そして、限られた物の中で生活しているうちに、自然とミニマリストのような考え方になっていきました。
たとえば、オーストラリアの人たち(オージー)は、日本のようにファッションや髪型、メイクをそこまで気にしていない人が多いです。みんな似たような服装で、シンプルな印象です。(これは決して悪く言っているわけではありません。)
その代わりに、家族や友人、恋人と一緒に過ごす時間や思い出作りをとても大切にしているように感じました。休みを取って旅行に行くのが当たり前で、体験や経験に価値を置いている印象です。実際、思い出や経験はいつまでも色褪せません。
一方で、服や物は流行が変わるたびに追い続る必要があります。それでまた買い物をして…心が満たされない悪循環に陥ることもありますよね。
私はオーストラリアでの生活を通して、物より経験が人生を豊かにすることに気づきました。限られた物で生活するうちに、知恵がつき視野が広がり、自分自身も成長できたと感じます。日本にいると、便利な物に囲まれた環境が当たり前で、自分がどれだけ恵まれているかに気づきにくいものです。しかし、一歩外に出てみると、その「当たり前」が特別なものだとわかります。そして、今持っているものに感謝する気持ちも生まれるのです。
これからは「ないものねだり」ではなく、今あるものに感謝しながら暮らしていきたいと思います。