ビーチが見える駅
シドニーの街からふらっと電車に乗って、ビーチが目の前にある駅に行ってきた。
ふらっと…と言っても実は2時間半かけていく距離なんだけど、まあ乗り換えなしで行けたからいいか。
駅の名前は、ボンボ(Bombo)。アボリジナルの名前なんだろうが、何やら可愛らしい。
電車が海岸線に近づき、ビーチと並行して走るようになると、スピードを落としながら駅に接近する。自動アナウンスの女性の声が、「ボンボ~」とやけに明るい声で発音するので、少しおかしくなって心のなかで笑ってしまった。
できれば、プラットフォーム、駅名標、その後ろにビーチ…といった構図の写真を撮りたかったのだが(よくあるじゃないですか、そういう写真)、残念ながらビーチ側にはプラットフォームがないので、なんとか角度を調節しながらこの写真を撮った。
ここから跨線橋でも渡ってビーチに直で行けるなら最高なのだが、残念ながらそうはなっていない。駅の出口から、しばらくハイウェイ沿いの殺風景な歩道を歩くと、線路の下をくぐる通路がある。
先ほど見えた、海に突き出た半島の先っぽまで歩いてみる。
このあたりは以前は石切り場だったそうで、ゴツゴツとした岩場が広がっている。少し荒れ果てた雰囲気。それでも、草花は可憐に咲いていた。
今度は、ビーチを横断してみる。
まだ夏には少し早いので、ビーチには日光浴をしている女性が一人、犬を散歩させているカップルが一組いる程度だった。
さくさく、さくさくと砂が素足に心地いい。振り返ると、残っている足跡は自分のものだけ…。
ビーチを反対側まで渡り、丘にのぼってみた。見下ろすと、さっき歩いた半島、ビーチ、そして駅がよく見えた。
さて、そろそろ駅に戻ろう…電車は一時間に一本しか走っていないから。