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まわれば

私のスマホの中。たしかに、たしかにさきほど、ツバメのツンとした影が飛んでいきました。木々の揺れさえスマホに写し取りたくて画面は常に真っ暗にしておこうと思うけれど、スクリーンショットって影は写してはくれないのね。バイパスのうねり、宇宙から見れば私たち無駄に回ってばかりで、くるくる、くるくると、バレエダンサーみたいに踊れたら、いくぶんか重力も軽くなると信じている。電灯は地面につんのめる形で立っていて、絶対に回転なんかできやしないのに、アイデンティティの欠片なく回る。まわる、まわるからつま先は薄汚れて、薄暗い玄関で、必死に昔の白を取り戻さんとこすったけれど。あまり意味はなく、そしていつしか回転を止めれば、私たちは指の先すら縛られたままだったと気づく。そしてまた気づきます。換気扇のタワーの中で揺れる真っ白のシーツだけが自由であること。

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