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『謎とき日本近現代史』
今回紹介するのは『謎とき日本近現代史』(講談社現代新書)です。著者は,現在は学研プライムゼミで教鞭をとられている野島博之先生です。私は野島先生の講義を受験生のころに受けていたのですが,野島先生の講義を受けて,歴史に対する見方が180度変わりました。野島先生の授業を受けると.教科書の行間を読めるようになり,教科書が映像化されるようになることを体感できます。この本を読むと,野島先生の講義の一端を経験でき,歴史に対する見方がきっと変わると思います。
「歴史って暗記でしょ?」とか「歴史は暗記ばかりで嫌いだった」っていう受験生や,もちろん年代問わず受験生以外の人たちにもぜひ読んでほしい一冊です(私も,野島先生の講義を受けるまでは,「歴史って覚えることばかりで嫌い…」って思っていた人のうちの一人でした…)。歴史好きにももちろんオススメです。
以下は,アマゾンの内容紹介からの抜粋です。
正しい歴史観をみがくための「なぜ?」
● 日本はなぜ植民地にならなかったか
● 武士はなぜみずからの特権を放棄したか
● 明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか
● 戦前の政党はなぜ急成長し転落したか
● 日本はなぜワシントン体制をうけいれたか
● 井上財政はなぜ「失敗」したか
● 関東軍はなぜ暴走したか
● 天皇はなぜ戦犯にならなかったか
● 高度経済成長はなぜ持続したか
正しい歴史観をみがくための9つの「なぜ?」
関東軍はなぜ暴走したか?昭和天皇はなぜ戦犯にならなかったか?
関東軍はなぜ暴走したか―関東軍は、なぜ1930年代の初頭に満州事変をひきおこしたのでしょうか。もともとそうした侵略性をそなえていたのだといった類いの解説は、歴史上のあらゆることの説明に転用しうる便利さをもってはいるものの、運命論者以外の人の説得には役だちません。また、組織的な軍隊が中央の命令もないまま行動するには、少なくとも現場の指揮官に、十分な動機と高いレヴェルの決意が必要なはずです。あらためて述べるまでもないことですが、日本の戦争がもたらした惨禍を考えれば、到底、関東軍の行動を高らかに称賛したり全面的に正当化したりすることはできません。ただ、実は正直なところ、自分が現場にいたら指揮官の決断に同意したのではないか、あるいはひょっとすると似たようなことを指向したのではないか、と感じているのです。―本書より
本書は近現代に焦点を当てたものですが,通史で読んでみたいという人は以下の『大人の日本史講義』もオススメです。
野島先生のnoteとアメブロもとても有用ですので,ぜひ!!