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シン・東洋陶磁

大阪の中之島にある大阪市立東洋陶磁美術館へ行ってきました。こちらの美術館は世界的に有名な「安宅コレクション」を住友グループから寄贈されたことを記念して大阪市が1982年に設立した美術館です。設立から40年が経過し、約2年間をかけて改修工事をして今年の春にリニューアルオープンし、現在、リニューアルオープン記念特別展「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」を開催しています。

実は、こちらの美術館には一度も訪れたことがなかったのです。立体のものの鑑賞が得手ではないということもありますし、どうやって行くのかも分からなかったですし。←でも行ってみたら簡単でした

大阪中之島美術館が開館したことで、中之島に行く機会が以前よりも増えて「中之島」という場所に慣れてきて位置関係が把握できるようになり(方向音痴なので知らない場所に行くのは大変なことなのです)、シン・東洋陶磁の会期が終わってしまいそうなことに気付いたこともあり、とうとう「行ってみよう」という気持ちになれました。

なにしろ、こちらの美術館には国宝の「油滴天目」があり、シン・東洋陶磁の展示で見ることができるのです。

国宝 油滴天目茶碗 南宋時代・12~13世紀

というわけで、見ました。油滴天目。写真がへたくそで美しさが全く現れておりませんが、「油滴」と呼ばれる銀色の斑紋をしっかりと見ることができました。映像ルームというお部屋では、4Kモニターに投影される3DCGの油滴天目を回転させたりしながら見ることができます。
油滴天目の展示室は非常に行きやすい場所にあり、他の展示室を見てからも通りかかり、誰も人がいなかったので再度じっくりと鑑賞することができました。

非常に数多くの展示があり、パンフレット類を何もいただかずに入ってしまい見る順番も分からず(方向音痴のため)ウロウロと同じところを何度も歩いたりしてしまいました。もしかすると見ていないお部屋があったかもしれません。
殆どが撮影可能で、これは可愛い!とか面白い!とか印象に残ったものを記録しておきます。

重要文化財 法花 花鳥文 壺
明時代・15世紀

これ、台がゆっくりと回っていて文様を全部見ることができました。文様は立体的に盛り上げて作ってあり、とても華やかさと迫力があると感じました。

鉄砂 龍文 扁壺
朝鮮時代・17世紀後半

扁壺(へんこ)と呼ばれる器の形が好きで、これは龍の文様が愛嬌があって可愛らしくて印象に残りました。

青銅 饕餮文 鴟鴞卣
商時代・前14~前11世紀

青銅器です。饕餮文というのは中国の神話に出てくる妖怪の顔を正面から見たところを表す文様です。

粉青鉄絵 蓮池鳥魚文 俵壺
朝鮮時代・15世紀後半~16世紀前半

俵壺(ひょうこ)は酒などの容器として使われたものだそうですが、扁壺も俵壺もどうやって洗うのだろう…などと主婦らしいことを思いながら見ました。こちらは、文様に鳥と魚が一緒にいて面白いと思いました。

青磁象嵌 菊花文 盒
高麗時代・12世紀後半~13世紀前半

これは青磁の色と文様の可愛さがお気に入りです。

重要文化財 木葉天目 茶碗
南宋時代・12~13世紀

本物の木の葉が焼き付けられている木葉天目茶碗です。かっこいいです。

階段や通路に大きな窓がたくさんあり、中之島の美しい風景を眺めることができます。とても居心地の良い建物だと思いました。

café KITONARIにて

ショップでお買い物をした後、館内のカフェでランチしました。

今の展覧会は9月29日で終了し、この後、10月19日から特別展「中国陶磁・至宝の競艶―上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館」が始まるそうです。中之島を散策する時のひと息つく場所としてもおすすめの美術館です。

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綾小路
Thank you!