【世界記録 分析】 長水路50m 自由形 23秒67 Sarah Sjöström(サラ・ショーストロム)
①スタート局面のタイム(0m~15m)
②スイム局面(15m~25m,25m~35m,35m~45m)
③タッチ局面(45m~50m)
以上の局面を動画より分析をしました。
サラ・フレードリカ・ショーストロム( Sarah Fredrika Sjöström)**
2017年7月29日
「世界水泳選手権」@ブタペスト🇭🇺
女子50m 自由形 23秒67
世界記録の分析結果を日本記録と比較もしてみました。
※日本水泳連盟科学委員会レース分析参照
・世界記録分析結果は、以下日本記録の分析結果と合わせて表示します。
→日本記録保持者「池江 璃花子」24秒21
※映像はYouTubeにはありませんでした。
世界記録の分析結果と日本記録との比較
以下、分析結果と比較になります。
※結果や比較を踏まえて、いろんな意見を出し合って、現場で短距離選手のサポートに使えるnoteになればいいなと願います。
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❶ラップタイムの比較
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・ラップタイム表を見てみてください。スタート局面0~15m、第1局面15~25m、第2局面25~35m、第3局面35~45m、タッチ局面45~50mです。
タッチ局面以外は全てサラ選手が池江選手よりもタイムが早いです。特にスタート局面での差がトータルのタイム差の7割ほどを占めています。
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・ストローク局面については❷-2の「ストローク長の比較」で詳しく分析したいと思います。
❷−1ストロークタイムの比較
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・手を回す速さは両選手ほぼほぼ同じです。
❷−2ストローク長の比較
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・ひとかきで進む距離は第1局面はサラ選手が毎ストローク4cm長く進んでいて、第2局面では1cm進んでいます。第3局面は1かきで進む距離は同じです。
・ストロークテンポがあまり変わらないことから、サラ選手は後半バテてきているように思います。
・身長差が約10cmあるので、片腕5cmは長いと単純計算した場合、1ストローク長が池江選手よりサラ選手が(左右で)10cmは長くなることになります。仮に、池江選手のストローク長が10cm伸びれば、第1局面で0.25秒、第2局面で0.27秒、第3局面で0.29秒のタイムアップが見込めて、23秒40まで上がる計算になります。間違いなく言えることは、池江選手のストロークテクニックがサラ選手より上手だということです。
❷−3泳速度の比較
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・スピードはサラ選手の方が早いです。どの局面も、サラ選手の方が毎秒2.33cmずつ進んでいます。
❷-4ストロークとスピードのグラフ
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
・❷の1~3を折れ線グラフで表現すると、このようになります。
❸テクニック局面
※オレンジ=サラ選手 ブルー=池江選手
二人の身体的比較
サラ選手 池江選手
181cm 身長 171cm
70kg 体重 57kg
※wikipedia参照
記録を樹立したときの体重などはわかりませんが、
サラ選手の方が体格的には圧倒的に有利だと考えられます。
ボクシングで例えると4階級以上の差があると思います。
まとめ
これらはあくまで「世界記録」のレースを勝手に分析したもので、「日本記録」との比較も勝手にしてみただけで、述べてきたことが正解というわけではありません。部分的に見れば他にも早い選手はたくさんいてます(例えば、スタート局面の15mが誰よりも早い選手や、ストローク長が誰よりも長い選手など)。自分のレースを正確に分析し、長所と短所を見分け、練習課題を具体的して取り組んでいくことが大事であると考えます。
このnoteをよりいいものにして、競泳の現場で使える、選手・指導者のサポートにつながるnoteにしていけたらいいと思っています。 記事がもし役に立てば、ぜひサポートよろしくお願いします。