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AIが分析する「幸福感」とその限界

こんにちは!今日は、ちょっと面白いテーマについて考えてみようと思います。それは、AIと「幸福感」の関係です。皆さん、SNSを開いたときに、友達が楽しそうな写真をたくさん投稿しているのを見て、少しモヤモヤしたことはありませんか?「あの人は幸せそうだなぁ」と感じることが多い一方、自分の「幸福感」はいまいち実感できない、なんてことも。実は、そんな私たちの「幸福感」を、AIが分析しようとする試みが進んでいるんです。

NTTドコモ: スマートフォンに蓄積されたデータをもとに幸福度を推定する「Well-being推定AI」を開発しています。


AIはどうやって「幸福感」を分析するの?

AIが人の幸福感を測るために使うデータには、SNSの投稿内容、顔の表情、さらにはウェアラブル端末から取得する心拍数や睡眠データまで、さまざまなものがあります。たとえば、SNSにポジティブな言葉が多く含まれる投稿が続けば、「この人は今、幸福感が高いな」とAIは判断するかもしれません。また、スマートウォッチを使って心拍数の変化や睡眠の質を解析し、「今日はよく眠れたみたいだから、心も体も元気だな」と推測することもできるんです。


 ただ、ここで大事なポイントがあります。私たち人間は感情の生き物で、必ずしもデータだけで説明できるわけではないですよね。例えば、SNSに「最高の一日だった!」と投稿した直後に、実は何かショッキングな出来事が起きていたり、笑顔の写真を載せた裏で、実はストレスを感じていたり。人間の感情は、過去の経験や周囲の環境、人間関係など、様々な要因に影響を受けて形成されます。AIには、こうした背景や微妙な心の動きを完全には理解できないという限界があります。

https://jpn.nec.com/ai/consulting/analyst/column/20230306.html

従業員のウェルビーイング向上を目的としたAI活用事例を紹介

幸福を増やすためのアクションをAIが提案?

さて、AIが「幸福感」を測るだけでなく、私たちの幸福度を高めるためのアドバイスまでしてくれるとしたら、どうでしょう?例えば、こんな風にアドバイスしてくれるかもしれません。

「最近、睡眠時間が短いですね。今夜は30分早く寝てみませんか?」
 睡眠と幸福感は密接に関係しています。AIは、あなたの睡眠パターンを解析して、「あと少しだけ寝れば、きっと気分もよくなりますよ」とサジェストしてくれるかも。

「今日は外に出て太陽を浴びましょう。日光を浴びると、気持ちが明るくなりますよ!」
 日光を浴びることでセロトニンが増えて、自然と気分が上向くという科学的な効果を元に、AIがこんなアドバイスをしてくれるかもしれません。

「お友達と会ってリフレッシュしてみては?」
 人と交流することが大切なこともAIは知っています。SNSの投稿から、最近誰かと会っていない様子を読み取って、気分転換に誰かと会うことを提案するかもしれません。

でも、ちょっと待って。そのアドバイス、どう受け取る?

AIの提案って便利そうに思えるけれど、実際にそれを素直に受け入れるのは意外と難しいものです。

「AIに『もっと睡眠をとるように』とアドバイスされたので、早めに就寝してみたものの、夜中に目が覚めてしまい、かえってストレスを感じてしまった…」なんてこともあるかもしれません。

また、AIのアドバイスが的外れに感じることもあるでしょう。
例えば、「最近の投稿を分析した結果、あなたは犬を飼った方が良さそうです!」なんて言われても、「いや、私アレルギーあるんですけど!」と突っ込みたくなりますよね。

AIと人間、それぞれの得意分野を活かそう

AIが分析する「幸福感」には限界がありますが、それでもAIのサポートを受けて自分の生活を見直すきっかけにはなるかもしれません。

AIのアドバイスを素直に実行するのではなく、参考程度に受け止め、自分の感覚と照らし合わせるのが良いのではないでしょうか。

AIが提案する睡眠時間や運動量を参考に、自分の生活習慣を見直してみたり、AIの分析結果を基に、ストレスの原因を探ってみたりするのも良いかもしれません。

私たちの「幸福感」は、一人一人違っていて、それぞれに特別なものです。
AIがその「幸福感」の一部を解析し、少しでも日常生活を豊かにする手助けをしてくれるなら、上手に活用してみるのも良いかもしれません。
けれど、最終的には自分自身の気持ちや感覚を大事にして、自分らしい幸福を見つけることが、何より大切なんじゃないかな、と私は思います。

地域幸福度(Well-Being)指標の活用: 内閣官房が提供する、地域住民の幸福度に関する情報をまとめたサイト

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