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山を泳ぐクジラ9(開業のス

あーヤダヤダ、忙しがっちゃってさ♪世の中は師匠走る年末でございまーす!

って走ってんのか走らされてるんだか♫

やってんだか、やらされてんだか♬
言ってんのか?言わされてんのか?


本当の     と.   こ.   ろ  どうなーん♪ ってどーなーん♬ 

後悔なんてー航海したあと♪公開してから本気の反省!

反省なんてー半生過ごして♪サルでも出来ますサルスベリー イェイ♪ 

奥野ツバメが鎮座ドープネスの曲をオリジナル振り付けをしながら歌詞も付けたし熱唱している


反省だけならサルスベリー


伊藤夫婦と出会って経営者として足りなかった部分を補おうと名刺を新しく作り直した。


1自分の具体的な仕事(何者であるか説明)

社長(代表)  →  フリマ村管理人
楽器バイヤー →  ギターカスタム職人

2何を売っているのか (商品)

貸しテナント&楽器バイヤー を
      ↓
A   お手軽フリマ体験村

B     ギターのカスタマイズ 



3購入者側へのメリット(他店との違い)

A

開業したいけど、やってみたいけど経験、(自信)(予算)がない人初心者歓迎 自身の経験に基づくマニュアルがあります。

B   
中古楽器を取り揃えてあるので、新品部品よりリーズナブルにカスタマイズ出来ます。

4自分の求める人を裏側に箇条書き(誰を探しているのか)


A    お店をやってみたい人 (開業体験)

B       自分好みのギター改造に興味ある人


だいぶシンプルに考えがまとまったので、ラクスルで注文。発送する期間が長ければその分安く購入出来るのだが、すぐ配りたかったので最短発注

もっと早くここに辿りつけたら安く購入出来たのになぁ


相談屋


名刺が出来て真っ先に相談屋に持って行くと奥野ツバメがルンルンでお店の模様替えをしていた。

「ごきげんよう〜松本社長〜☺」

「あ、あのーツバメさん!名刺出来たので営業に参りました!」

どーしても彼女を目の前にすると開業前にガッツリ詰められたトラウマが蘇り準備してきた言葉が吹っ飛でしまう

「直球ですね☺良いと思いますん〜すん〜」

よほど模様替えが楽しいらしくゴキゲンなのはツバメの方だなと思える

いつものスーツでも掃除用の白い服装でもなく
衣替え用のスタイルなのか、黒いダボっとしたポンチョに黄色のタオルを首に巻いている。もしかしたら阪神タイガースファンなのかもしれない


相談屋の奥へ案内されると新調されたソファーセットを自慢げに見せられたあげく、始めて座る人という付加価値までつけられた。

「ターゲットは私ですかぁー良いですね!Bto Bお互いのメリット相乗効果ありそうな話かしらかしらぁ~☺」

かしらかしら

後で知ったのだが、長野市辺りの方言で

「するしない」 という接続詞?がアリ意味的にはしようよ!って意味なのだけど相手のスケジュール確認も兼ねているようで「する?しない?」が
合体しているのだけど、ツバメ的な対抗意識で松本市の新たな方言として流行らせようとしているらしい

流石相談屋、名刺を見るなり飲み込みが早い


「で、私はどうしたら良いのでしょう?」

ツバメが背筋をピシッと伸ばし中腰で起き上がり人差し指で名刺を指指す 
(お笑い芸人の江頭みたいなポーズ)

「提携して頂きたいです。こちらは新規開業体験で来たお客様をツバメさんに紹介する事が出来ます、 僕の方はツバメさんのお客様クライアントの方に内容にもよりますが新規開業体験をススメて頂ければ三方良しかと考えました。」

ツバメさんはお客様を紹介されて相談屋としての商売が良し

僕もお客様を紹介されてレンタルルーム貸し業が良し

お客様も新規開業の不安要素が排除されお試し体験で経験値があがり良し

ちょっと強引だったけど納得してくれた様子(本来の三方良しは作り手良し売り手良し買い手良し)


「良い提案だと思いますけど私、お客様には困ってないんですのょ~」

「え、」

「 わ  た  し お客様を自分で選びたいからぁ、中途半端な紹介されてもぉー困っちゃうですのょ」

確かにそうだ、僕自身もここまで辿りつくのに、時間がかかったし、色々と試されてから相談乗って貰ったのだ

「せっかく来てくれたのにぃーごめんなされ☺」

「そうですね出直してきます」


一旦退却 押して駄目なら引いてみる


ツバメと真っ向から勝負しても気がついたら違う話になり巻かれてしまうし、駆け引きが通用する相手ではないのは理解出来た


彼を知り己を知れば百戦危うからず

奥野ツバメ(年齢不詳)
みた目は18才〜25才?

服装 
仕事の時はダークスーツ赤いマフラー

様々な場面に応じてこだわりというか規則性ありそうな服選び

松本城の側で相談屋を営む

趣味 興味 情報なし

中二病っぽい動き →多分アニメの影響
音楽 幅広そう

交友関係
 BARリセットのマスター
 チャイナドレス屋の蘭蘭

情報が少な過ぎる… 

チャイナドレス屋の蘭蘭

きっかけというか始まりはここだった

「良かったネ、探し物ミツカッテ」

今思えばあの言葉は確信犯だよな、あまのじゃくって言うか、ユーモアなのかちょっとわからないけれど…

「こんにちは蘭蘭さん、今日は気分を変えたくて洋服を探しに来ました。」

店を開けると蘭蘭が姿見に向かって太極拳のようなポーズを作っている

 「今取り込み中ナノで好きに見てネ」

横目でチラッと僕を見るがポーズを決める事が今一番必要な事らしい


インスタライブ

蘭蘭は太極拳のインスタライブ放映中だったらしく自身のフォロワーの為に定期的配信していて後で聞いたのだが、直接店舗での洋服の売上よりインスタからの動線で集客してイベントをやったりフォロワー相手にネット販売のほうがはるかに売上があると教えてくれた

「来年は蛇年ナリマスゆえ、こんな服は如何?」

紫色のマオカラースーツ背中に白い蛇がシャーと威嚇している絵が書いてある

「すいませんちょっと僕には勇気が足りないです、ソレ着て何処に行けば良いのか検討つかないので」

「フーン〜けっこう似合いそうナノにもったいナイネ、」

「もったいないですか?」

「ソウ、自身で選ばない服トカ、勇気出るノニネ」


勇気出ると言われ思わず購入するとコチラへドウゾーと奥の部屋に案内された

お店の奥にある部屋


チャイナドレス屋は入口から店内は落ち着いたクリーム色の壁紙と床が板張りになっていて洋服が目立つようにシンプルに設計されているが奥の部屋は古い和風畳部屋(昭和の一般家庭)一面真っ白なペンキで塗られていて隅っこにキャンプ用の小さなテントが立てられている


「ハハオヤ?もうオヤツのじかん?」

テントの中から小学2年生くらいの男の子がひょっいっと顔をだす

蘭蘭が笑顔でカレーせんべいを渡すと子供がスルッとテントに戻りタブレットでゲームをしている

「いけー!あぁぁーまた負けたぁー」

テントの奥から聴き慣れた声がする

「あれ?ツバメさん?」

「へい!私です」

真っ赤なチャイナドレスを着たカレーせんべいを両手に持って奥野ツバメが笑顔でテントから勢いよく飛び出してきた


蘭蘭の息子とツバメはゲーム仲間らしく暇さえあればここで遊んでいるらしい


忘年会


先ほど購入したスーツを着せられBARリセットに誘導される

BARに行くと妹とナルス(2人ともチャイナドレスを着て)二胡演奏と歌を披露

伊藤秋斗は妻の歌を満足そうに目を細めて見守っていて、その横でマスターも目を細めて同じように見守っていた

「お兄ちゃん、ギター持って来ておいてあげたから」

サキが僕の部屋から勝手に持ち出してステージの脇にセッティングしていたらしい

「サキ俺のタルボ勝手にいじるな!」

「まぁーまぁー怒ってばかりいると来年の鬼に笑われるょ」

妹の意味のわからない格言を聞いて思わず気が緩む

特製ステージ(古い壊れたダーツ台を横に寝かせて唐草模様の風呂敷を被せてある)

続きまして〜私です!

ツバメがいつもやる変なポーズでステージにあがりハンドカラオケのスイッチを入れ歌い始める

それでわー聞いて下さい 

サルは狙って種を食べる 

ョウョウーHEY!ー♪ チェックワンッ

スイカ畑ー 真ん中でえー

今日も朝から狙ってらっしゃるるるるールルー♪

真っ赤に熟れたスイカ🍉の果実!

けれどもサルは種ばかりぃー 
だけどもサルは種ばかりぃー

狙って食べるでございますん♪ 

春夏秋冬雨あられ 季節はサルだけを変える

季節はサルだけを変えるー ヘイ! 

あーヤダヤダ、忙しがっちゃってさ♪〜 世の中は師匠走る年末でございまーす!

って走ってんだか、走らされてるんだか〜 

 〜  〜  どうなーん!

ツバメはキメ顔で歌っている姿を

子供の発表会みたいに蘭蘭、BARのマスター、伊藤秋斗が目を細めその様子を優しく見守っている

妹とナルス、蘭蘭の息子は手を叩いて喜んだいた

「さぁー本日のトリを勤めるのはギターリストラの松本タケシ!」

「え、僕なの、」


続ける 

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