永遠と横道世之介。
こんにちは~ちいさなちいさな雑貨屋さんsweetmarronです。
少し前にKaoriさんが紹介されていた記事を発端に読み始めた「横道世之介」シリーズ。
ついに最後の「永遠と横道世之介」を読み終わってしまった。
読み終わってしまったとしか言えないほど、ハマってしまい、
最後は「永遠と横道世之介」の下巻に入る時に2日間くらい間を空けてしまうほどだった。
それくらい、横道世之介にはまってしまったのですが、
1冊目の「横道世之介」と2冊目の「おかえり横道世之介」は世之介が出会った人を軸に、その人たちの15年後とか30年後くらいのことも記載されている。
3冊目の「永遠と横道世之介」は、これとは少し逆の構成で39歳の横道世之介のなんともないただの日常とその間に出会った私たちが知らない期間の世之介の姿が描かれていたりする。
そして、なんで最後のタイトルが「永遠と横道世之介」なんだろうと思って読み進めるのだけど、理由がわかって最後に私は涙が滲むパターンでした。
ほんとにうまい構成。何より色んな作品を書いている吉田修一さんが楽しんで書いたんだろうなと想像できる作品。
横道世之介は出会う人たちの心の中にそっと残っている。
私が永遠と横道世之介で一番好きだったのは、プライドが高くてみんなに敬遠されがちな先輩写真家南郷とのエピソード。世之介が週刊誌のグラビアで連載を持つときの南郷の反応になぜか泣いてしまった。
ちょっとした縁で出会う人と人。
その縁を細く長く繋いでいく「横道世之介」と言う存在。
何か凄いイケメンとか、凄いお洒落!とか仕事ができる!とかやる気にみなぎっている!とかそういう存在でもないのに、人を優しく包み込める世之介。
素晴らしい作品だったし、自分が今まで読んだ本の中で、誰かにおススメを聞かれたら必ずこの作品は伝える物語になった。
余談だが、私が最初この作家さんと出会ったのは「パレード」。
当時私自身がシェアハウスに住んでいて、仕事帰りに本屋に寄って「あら、なんか似てるわ」と言う感じで手にしたのが最初だったように思う。その割には話は結構「ズン」っときて、衝撃を受けて「パークライフ」を読んだら、自分には理解できない世界の話だとふわふわして、しばらくこの作家さんと離れた暮らしをする(笑)。
福岡に帰ってきてから、映画館が近くにあったので「悪人」を観て、また吉田修一熱が再燃するのだけど、そういう感じで行ったり来たりして、また久しぶりに会った「横道世之介」。
あーやっぱこの人天才なんじゃないかなと、作品自体もさることながら、作家さんの頭の中をのぞいてみたくなってしまった。
胸いっぱいにしてくれて、ありがとう!!って感じです。
で、こんな素晴らしい作品の後、何読むか迷子状態で、ここ数日はずーっと急に推しアイドルになったKPOPのYouTube動画ばかり観ています…。
番外編~息子リクエスト~
学校の本の紹介のちらし?か何かでファーブル昆虫記を目にしてから「借りてきて」と切望される。