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追想・風の十二方位
noteを始めた時心残りだったのが、別の投稿サービスに残していったいくつかの文章
そのうち「風の十二方位」という短編集のミニミニ感想文をここにサルベージする
というのも、これ収録の短編「セムリの首飾り」の続編「ロカノンの世界」を今日読み始め、この感想文の存在を思い出したのだ
「セムリの首飾り」は非常にロマンチックで悲劇的で、説話のような趣もあるファンタジー
あまりに無垢な貴族であった、誇り高き黄金の美女の伝説
「ロカノンの世界」にも序章として丸々収録されており、また立ち返れるのがうれしかった
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以下、2024年1月16日に
この短編集を買ったのは23年2月 読み終えるまで11ヶ月 難解でシュールな話が多いので気分にならないとなかなか開かない
こんなハードな話を好んで書く人が、ゲド戦記やギフトのような児童書を手掛けて喝采を受けるのは面白いけど納得でもある
17篇のうち心に残ったのは
💎セムリの首飾り……突然SFになるのはこの人らしいし、FF1っぽい、ロマンチックなのがこの本においては異質
🔥マスターズ……この人は本当に焚書ものがお好き これも”実はSF” 珍しいグロ拷問シーン 数学と神秘
👨👩👧👧九つのいのち……クローンとテレパシー マージナルのテーマでもある 結論は普遍的
🧱もの……ご都合主義展開に最初は呆れたけど、テーマはあくまでものなのだった 静かで狂乱の終末の世界
🌳帝国よりも大きくゆるやかに……あまりにもソラリスなんだよなあ 11人いるの混乱を少し加えております
⛏️地底の星……これも焚書ものといえるが情景が綺麗
🚶♀️オメラスから歩み去る人々……ユートピアはこの時代の流行テーマ オーバーロードの存在も想起させる設定が憎らしく、”実はSF”好きにも好評でしょう