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独学ショコラパティシェールとは?

簡単に自己紹介

こんにちは😊
私は福島県二本松市で小さなショコラパティスリー『SWEETHOUSE』で一人製造販売をしています。
2014年7月から始めたので10年を超えました✨
My Storyでざっくりと『普通の主婦がパティシエになる』話をしましたが、

https://note.com/sweethouse2014/n/n854ef7ec2937

ここではもう少し掘り下げてお話したいと思います。
これから独学でパティスリー、ショコラトリーをしたいと考えている方の参考になったら嬉しいです🤗


独学の定義

My Storyでお話しましたが、現場経験(製造)は無いといっていいと思います。
私の個人見解ですが独学ショコラパティシエ(ショコラパティシエール)とは
「現場経験(製造)、師匠がなく、自ら自己投資をしてショコラやパティスリーの技術や知識etc.を身につけ職業としている」
と考えています。
お店をしてると聞くと、専門学校を出て修行をしてスキルを磨いてお店を出す…
と考える方がほとんどだと思います。
でも私は専門学校も行ってませんし、修行もしてません。

独学方法:技術、知識編(お店を始める前~)

独学というと本などで調べて自分で勉強するイメージですが、私の場合は
先の定義のとおりなので、全部を自分ひとりで勉強したわけではありません。
一般の方向けの教室に通っていました。そこで
ケーキ、チョコレート、パン、シュガークラフト、工芸パン、和菓子
と一通り習い、技能検定のようなものを取得して講師資格を取りました。
今でもその教室のカリキュラムを教えるための定期的なセミナー、研修は続けています。
プロになったから一般向けの教室からの学びをなくすのではなく、学びたい方の目線や自分の初心もずっと持っていたいという気持ちがあるため続けています。

独学方法:接客、店舗運営、店舗経営編(お店を始める前)

お店を始める前、独学なので自分ひとりでは接客の勉強はできません。
運営や経営も実際現場にいないとイメージもつきません。
私の場合は幸いMy Storyでも取り上げた4つの場所でそれを学ぶための体験と経験をすることができました。

1つめはSNSを通じての自分の菓子を評価してもらったこと。
自分の菓子を「食べたい」と思ってくれる人がいるのか?
販売するのにこれが一番勇気がいることだと思います。特に独学の場合。
どこかのお店で修行をしていればそのスキルや認識で販売することも抵抗が少ないと思います。でも趣味から始まって現場の経験が無いものは
そんな私が作ったものを食べたいと思う人がいる?と考える方が多いのではないでしょうか?
私の場合も自信がなかったので、最初は材料代も送料も自分持ちで食べて感想を聞かせていただける方を募集しました。
人数が増えてきたところで送料、材料代お支払いしても協力してくださる方を募りました。ここで出会ったお客様が今に繋がっています。

2つめはショコラトリーでの繁忙期のお手伝い(研修)TOTAL1ヶ月半くらいの期間でしたが、北海道のショコラトリーで仕事をさせてもらいました。近くにホテルを借り、クリスマス期間10日ほど、一度戻り再びバレンタイン時期に1ヶ月ほど。当時娘は中学3年生の受験真っ只中・・・
家族には無理をさせてしまいましたが、あの経験がなければ今はありません。看板商品の『フランダースチョコレートケーキ』も・・・

3つめは商品開発をお願いされたカフェの立ち上げの経験
スタッフさんとどんな商品を提供するのか、レシピのアドバイスなどをしました。そこで一からどんな準備が必要なのか、仕入れや在庫管理、収支なども含め一人では経験できないことをスタッフさんの様子を見させてもらうことができました。
接客も少し経験させてもらいました。

4つめは1年間のカフェでの経験
カフェでの商品開発のサポートが終了し、接客の経験を積みたくて
カフェでの仕事をしました。フルーツタルトをメイン商品とするお店ですが
製造は工場一括なのでケーキは作りませんが軽食やパフェは作り、提供や接客をしました。
商品開発をしたカフェとは全然違い、ここでもたくさんの経験をさせてもらったので現在に活かされています。

経験として教育編

これは本当に偶然なことでなかなか独学ではできない経験ですが
お店を始める年に専門学校の講師の仕事もスタートしました。
製パン担当講師を探していてお声をかけていただきました。
これまでの通り、講師の仕事は一般生徒さん向けで、現場の経験のなかった
私なので学校の先生との面談でスキルをそのまま説明しましたが、
私にお任せしてくださるということでお引き受けしました。
9年パティシエ科の生徒さん、途中数年ブーランジェ科の生徒さんの1年生製パンを担当しました。だいたいの生徒さんが初めてパンを作る生徒さんでしたので、わたしのようなタイプは生徒さんからは親しみやすかったようでした。それでも皆さんが在学中に製菓衛生師を取得するので、私も受験資格を得た後(独学なので、自身の店での経験が受験資格に該当するので)取得しました。『教える』ことは自身のスキルをUPさせると思います。
コロナ中にフランスで1ヶ月滞在したいという気持ちが出なければ
今でも学校の講師を続けていたと思います。

独学方法:開業後

それでも修行をしてきた方々とは比べ物にならないくらい少ない経験と
技術なので常にインプット、アウトプットを繰り返しています。
この10年の間でどのくらいの講習会を受けたでしょう・・・
お客様のリクエストに応えるには、常に技術や知識を増やして
ご注文に応える・・・・その売り上げからまた新たな技術や知識を・・・
とどんどん進化させています。

チョコレートの技術は特にプロ向けの講習会でないと一人での勉強ではなかなか難しいのでチョコレートメーカーさんの実技講習は20以上は出かけています。そこで世界大会に出場してるシェフや海外のシェフ(MOFパティシエなど)などさまざまな方からの学びを活かしています。
パティスリーもどんどん進化しています。
コロナをきっかけに自分の今後と向き合い、より自分の特徴を出すために
ショコラやパティスリーの発信の最先端となるフランスでより知識や経験、技術を深め、自分の作り出すものを進化させていく必要があると考えました。
そのため2022年からフランス語を学び、1年のうちに1ヶ月はフランスに滞在しフランスの菓子を学んだり、感性を磨いています
特に縁があってMOFパティシエのAngeioMUSAシェフのアトリエで学べた経験はとても貴重でした。

また講習会などを通してさまざまなシェフとお話させていただいたことを参考に自身の店に置き換え進化させているので、特定の師匠はいませんが
知り合った方すべてが私の師匠となっています。なので私の表現するお菓子もさまざま。お客様から「あまりみたことないお菓子がたくさん」といわれるのはそういうことも影響してるのかもしれません。

店の運営、経営は常に進化させていくことを考えて行動しなければ続かないと考えています。よりハードルをあげて進化させる・・・
それを意識してこれからも独学ショコラパティシエとしてまたあらたな私独自の経営スタイルを作ろうと精進しています。

これからの皆様の参考になれたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます!

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