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お金を払う時の感情を変えてみる

2年近く前のあることをきっかけに、お金を支払う時に意識して感謝しながら気持ちよく支払うということを実践してきた。
それまで何かを購入する際、お金を支払う際に自分はどんな感情をもっていただろうかと考えてみた。それは所有してたお金が減ってしまうという不足感や不安感であったと思う。でもよく考えてみたら、私たちの生活に欠かせなかったり、あると生活が豊かになるようなものやサービスなどが存在していることが前提で、それらの対価としてお金を支払っている。

そう捉えると、まずそうしたものやサービスが存在し、それらから選んで購入したりサービスを受けられたりする状態に自分があるということに気づかされ感謝の念がわく。

お金はそもそもエネルギーである。自分の支払うお金がその後、様々なところに循環して人を喜ばせたり役に立っている可能性があるということに目を向けられれば、気持ちよくお金を送り出せる。

例えば八百屋さんで野菜を購入したとする。野菜に支払ったお金は店舗の家賃として使われるかもしれないし、八百屋さんのご家族が楽しい旅行へ行くのに使われるわれるかもしれない。はたまた遠方の大学に通う息子さんや娘さんの仕送りや学費に充てられるかもしれないし、病気のご家族の治療費に使われるかもしれない。八百屋さんのご主人のご家族だけで考えてみても客である私から渡ったお金はいろんなところに循環する可能性が考えられる。

もっと視野を広げてみると、野菜を育ててくれた農家さんとそのご家族へ、農家さんから八百屋さんへ野菜を運んでくれた運送会社とそこの従業員/家族へ。運送会社の使用しているトラック製造会社とそこの従業員/家族へ、ガソリンを供給している石油会社や販売しているガソリンスタンドへなどなど、ちょっと考えただけでもこれだけ出てきて、細かく見ていくとこうした繋がりはもっともっと広がる。

自分が支払ったお金が世の中を循環していることに気づいたら、自分のもとから去っていくお金たちも巡り巡ってまた自分の元に戻ってくることにも気づく。

なので支払いの際には、まず必要なものやサービスとの対価として支払えるお金が自分にはあることに感謝しながら、お金に対して心のなかで "ありがとう" をつぶやく。

結果、その行動が自然とできるようになり、必要のないものを衝動買いのように購入することがなくなった。そして大事なお金を巡らせていくのだからという意識が働くためか、その商品やサービスがどんな会社のものか、どんな理念を掲げているかまでチェックできそうなことであればチェックするようになった。食べ物ではもちろん何が入っているのかまで裏面をチェック。

この行動が、これまで継続して購入していた日用品や食品などでも必要ないものがあることに気づくきっかけともなり出ていくお金が減った。

そして、ここで節約されたお金を健康維持のために使ったり、家族や他人に喜んでもらえるようなことに使ったりすることを始められた。

定年後にはいくらあれば暮らしていけるのか、なんていう意味のない話は気にならなくなった。だって何歳まで生きるかなんて分からないし、不安をベースに貯金をするということは、その不安を意識して生きているということ。そんなつまらない生き方はないと思う。

もし貯金をするのであれば楽しみのため、でも基本的には何があっても生きていけるように、心身ともに健やかでいられるように、そして自分が死ぬまで成長していくための自己投資に大切なお金を使っていきたいと思う。

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