【詩】キリン
とりわけ
キリンは面白味が感じられて
一番長く見ていた
動物園へ きみと行った日
見て回ったことより
休憩所でのビール
動物はみんな
寝て食べて鳴いていたけど
僕は酔っていた
ポワンとした頭で
きみと
一番惹かれたキリンを思う
存在がユニークなのは
おんなじだとしても
あの動きは真似出来ない
優雅なのか
落ち着かないのか
釈然としないあの右往左往
その
キリンの運動のなかに
僕がきみに
うまく言えないことのように
行っては戻っての…
そういえばキリンも二頭いて
キリンの恋人
と
どこかで
この休日を名付けた
※私家版『スワン』より
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