干物×ソミュール液 #07
■ハーブは脂溶性?水溶性?
前回までの実験で、出来上がったソミュール液に後からハーブを入れるより、液にハーブの風味を移してしまってからの方が、より素材(いまのところ鯵)にハーブ香が移る結果になった。
なので、ハーブ香のするソミュール液をつくることが次なる目標だ。
ではハーブの香りが移りやすい液体はなんであろうか。
ザッと料理関連の資料を手繰ると、ハーブ成分は脂(油)溶性であると書かれている。ところがアロマ関連の資料をめくると事情が変わる。
ハーブには油に溶ける成分もあれば、水に溶ける成分もあるとのこと。例のおさむちゃんが「だってハーブティはどうよ。ハーブの香りするでしょ」と言うとおりだ。
水にもハーブ成分は移るし、油にも移る。
更にアルコールには、水溶性の成分も脂溶性の成分も両方溶けるという。
では、ということで実験することにした。
■ハーブ成分抽出実験
用意する液体は「水」「アルコール」「油」。
「アルコール」は度数を変えて「ウォッカ」と「白ワイン」を用意する。アロマの世界でチンキというものを作るときに、度数の高いものを使うそうだ。しかし今回の干物にはどうかとも思うので白ワインも試すことにする。
「油」は「オリーブオイル」と「普通のサラダ油」を用意する。オリーブオイルだとそれ自体に独特の香りがあるので、干物への影響を考えてサラダ油も実験する。
更に、常温で抽出する場合と、温める場合があるらしい。
これらを整理すると次のようになる。
①水
②湯
③白ワイン(冷)
④白ワイン(温)
⑤ウォッカ(冷)
⑥ウォッカ(温)
⑦サラダ油(冷)
⑧サラダ油(温)
⑨オリーブオイル(冷)
⑩オリーブオイル(温)
なかなかの実験だ。
■先行準備
特にアルコールや油の常温で抽出するものについては、1〜2週間くらい浸けておいた方が良い、というのがものの本の記述。
それ以外は短時間で良いようなので、これらだけ先行して準備することに。
白ワイン、ウォッカ、サラダ油、オリーブオイルの常温抽出である。
分量はすべて100mlに10gのローズマリー(1㎝程度に刻んだもの)。
日の当たる場所に置き、一日一回軽く振る。
一週間で一度様子を見てみて、まだまだであればもう一週間続けてみる。
■次回へ向けた対策
☞10種類すべて実験する
いちばんハーブ香のする液体はどれか
to be continued