見出し画像

傾斜二度

※勾配や車椅子について間違った点がありましたらご教示ください。また、何らかの差別や偏見を感じた場合にもご指摘ください。訂正いたします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

傾斜ーー勾配と言うようですね。

傾斜二度とはどのくらいかと言うと、例えば、雨が降った際にガレージから家の外に水を流す程度だそうです。

私は一般企業の障害者枠で働いた経験があります。その際に隣の席で一緒に働いていた同僚(…とは言っても彼女の方が年上です)の話してくれたことで今でも記憶に残っていることがあります。

彼女は車椅子ユーザーでした。

そんな彼女にとって、この「傾斜二度」と言う一見すると平面に見えるような緩やかな傾斜が大変とのことでした。

車椅子ユーザーは何らかの理由で足が動かせないまたは長い時間立っているのが困難(例えば重度のリウマチ)な為に車椅子を使用しています。

当然ながら彼ら彼女らは腕の力のみで移動します。ですから、自力で歩くことが当然にできる人々にとって当たり前のことが当たり前ではないのです。

彼女はこんな話もしてくれました。

車椅子の幅をカスタマイズしていると。

何故かと言うと、通常の幅では改札や多目的ではないトイレに入れないからだそうです。

夜遅くメジャーを持って人が少なくなったタイミングを見計らって通常の改札の幅を計ったそうです。

それに合わせて幅をカスタマイズしたとのことでした。

彼女は小柄な女性でしたので物理的には幅を狭めることは可能だったそうです。

しかし、車椅子ユーザーが必ずしも彼女のように小柄な訳ではありません。男性もいますよね。電動車椅子になると大型な上にかなりの重量があると聞きました。

今は車椅子がスムーズに通れるような改札が設置されていますが、それでも一つです。

彼女の話を聞いて「当たり前」「普通」とは何だろうか、バリアフリーとは具体的にどんなことをすれば良いのか?そんなことを深く考えさせられました。

そして、駅などでスロープを見かける度に「この傾斜で大丈夫かしら?」とも思うようになりました。

私が退職し彼女とはご縁がなくなってしまいましたが、彼女が気付かせてくれたことはたくさんありました。短い間とは言え彼女と出会えて本当にありがたいと思いっています。

彼女が今もどこかで元気にして欲しいと願うばかりです。

最後までお読みくださいましてありがとうございます。

それではまた。

ShibaWestie

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

画像は「ぱくたそ」さまを利用しております。
改札の進入禁止側のフリー素材 https://www.pakutaso.com/20190331067post-19839.html