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正規雇用、非正規雇用の区別をやめろ。全員時給じゃダメなのか?

103万円の壁とか私にはよくわからないが、長年パートつまり非正規雇用で働いてきた私にとって、103万円の壁などという問題の前に、正規非正規の区別があること自体がおかしいのだと思う。
私は現在、老人ホームで働いているが、もう十二年目になり、九年目まで非正規雇用だった。
私は精神障害者でもあり、老人ホームは夜勤もあるがそれを免除してもらっていた。以前の施設長によると、夜勤をやらないからパート扱いだということだった。私は日勤の仕事は正規雇用の職員とまったく同じことをしていた。一日八時間労働で、早番も遅番もやっていた。就業日数も正規雇用と変わらなかった。ただ、私は精神科にかかったときに誓った「徹夜はしない」という自己ルールのために夜勤は免除してもらっていた。それだから非正規なのだと言われた。しかし、夜勤には夜勤手当があるのである。私はただ夜勤手当がもらえないのはわかるが、それだからパート扱いだというのがわからなかった。いや、パートでも非正規でも呼び名はどうでもいい。ただ、そのために所得に差が出るのが納得いかなかった。正規雇用になると、賞与が二ヶ月分出るのだが、非正規だった頃の私の賞与は三万円程度で、なにか騙されているような気がした。
そして、九年目に正規雇用になったら、突然賞与が二ヶ月分ももらえるようになった。仕事内容はまったく変わっていないのにである。これは非正規と正規という人種を分けた差別だと感じた。
私は自分の職場を批判しているのではなく、日本の雇用に関する在り方を問題にしているのである。
給料とは、労働の価値に対して支払われる物である。
労働の質と量に対して支払われる物である。
量に関して言えば、一時間に一の仕事をする人よりも、二の仕事をする人が二倍の収入があっていいはずである。
質に関して言えば、一の量の仕事について、一の質の仕事しかしない人より、二の質の仕事をする人は二倍もらうべきである。
つまり、一時間に一の量の仕事で一の仕事しかしない人より、一時間で二の量の仕事をし、かつ、二の質の仕事をする人は四倍もらってもいいはずである。
こう言うと、おまえは能力主義者か?能力のある者は収入が多く、無能な者は貧乏になれ、と言うのか、などと言われそうだが、そういうのは福祉の問題であり、私がこの記事で問題にしたいのは、現在の資本主義社会の精神に社会の在り方が合っていないということである。
一時間に一の仕事をする人が正規雇用で、一時間に四の仕事をする人が非正規の場合、一の仕事しかしない正規雇用者のほうが収入を多くもらっているという現状は絶対におかしいのである。
四の仕事をする人は一の仕事をする人が八時間働くのに対して、二時間働けば同じ収入を得てもいいはずである。実際、そうあるべき有能なパートタイマーはいるのである。一時間に一しか仕事ができない無能な正規職員が八時間働いて、一時間に四の仕事をする有能な非正規職員が二時間働いたら、このふたりには同じ給料を支払うべきである。それが平等という物だ。
私は正規非正規は人種差別だと思う。
正規職員だから給料が良く、非正規職員だから給料が少ない、というのはまったくそうある根拠が無い。給料は単純に仕事の量と質に平等に払われるべきである。
そのためには、日本の雇用形態から正規非正規の区別をなくして、全員時給にして、時給の決め方も、労働の量と質になるべくあった物にしなければならない。労働と収入のあるべき理想は、同じ量と質の労働には同じ賃金が支払われることである。
税制については私はよくわからないが、税制を考える前に、同じ労働に同じ賃金が支払われているか、これが一番重要な最優先に考えるべき課題だと思う。

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