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【短編小説】ビルディング(俺だった)
猫と爬虫類の中間みたいな目をした女医が俺の脇腹から糸を抜いた。
この人はスポーツカーに乗るんだろうか、食事は質素なのだろうか、どうやって眠るんだろうかと考えていると診察が終わる。
その後はゲームのクエストみたいなものだ。
通り過ぎた受付に戻って診察券を出してフラグを立ててから再び会計窓口に向かう。
そこで再びフラグを立ててから自動会計機で支払いを済ませる。
オプションは付けていない。
女医は「セックスの不足が原因ね」とは言わなかった。
そりゃあそうだ、気胸がセックスの不足で発生する事は無い。
俺はバスケットケースの中でうずくまる。
スミレの花が咲いている。
パンジーが揺れている。
俺は嗤う、やさしく。
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