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【超短編小説】夜 ボンバイエ

 金曜日の夜と言う事に対して芽生える悦びと言うものがそのまま金曜日の夜のうちに枯れてしまうようになった。
 実際に夜更かしと言う行為が悦びではなく、不安と苦痛を伴うようになった。
 夜は終るものであり、そのまま朝は苦痛でしかなくなった。濃紺のビロード幕が引かれた空は白い刃で引き裂かれてそのまま光に飲み込まれていく。

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