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【短編小説】きれいな水

 折角タダでホテルに泊まれるのだからと呼んだ女の子の名前が思い出せなかった。
 何と言う名前だったかな。まぁ本名の訳も無いんだが、次に呼ぶ時に困る。……次?次が無いから良いんだろ。

 照明が落とされた隙にこっそりとネクタイを緩めてグラスに満たされた水を飲むと、喉の形に沿って立体感を持って冷たいそれが流れていくのを感じた。

 誰かフィンガーボールを飲まないかな、そうしたら俺はそれで顔を洗うのに。

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1,342字
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