【超短編小説】飲み乾せ!慕情れーぬー坊!
気が遠くなるような長い廊下を歩いている。
ギシギシと鳴る板張りの廊下は酷く冷たい。うんざりするな、と吐いた息も白い。
廊下沿いに火でも焚いてくれていれば良いのに、気の利かぬ和尚だと千休は呟いた。
長い廊下を歩いていると、むかし三十三間堂で見た仏像たちを思い出す事がある。
大小の仏像が並んでいる様は壮観と言えば壮観だが、滑稽と言えば滑稽である。
思わず「シューティングゲームみてぇだな」と言って、一緒にいた和尚に頭を叩かれた事を思い出してまたムカつきが発生した。
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