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波打ち際ブンガク

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波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵はAI出力!これはお得だ!
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリ…
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2023年6月の記事一覧

【短編小説】ありがとう

 ディズニーシー?  違う、今から行くのはブラッディシー。数時間後にはきっと赤い電飾が綺…

にじむラ
1年前
5

【超超短編小説】誰のせいでもありません、you’re mine

 ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー、ピ…

にじむラ
1年前
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【超短編小説】デスティーノ光ランド

 ディズニーランドに行こうぜって言う友だちの電話を切ってから、そう言えば俺もソープランド…

にじむラ
1年前
5

【短編小説】きれいな水

 折角タダでホテルに泊まれるのだからと呼んだ女の子の名前が思い出せなかった。  何と言う…

にじむラ
1年前
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【短編小説】紫鏡

 紫鏡と言う怪談話がある。  二十歳になるまでずっと紫鏡の事を覚えていると死ぬ、と言う様…

にじむラ
1年前
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【超短編小説】誰のせいでもありません, moon know

 風呂から上がってパックを顔に載せたところで、机に置いたスマートフォンが鳴った。  あま…

にじむラ
1年前
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【超短編小説】ケチャップビリー

 75セントの炭酸ジュースをポケットに押し込んで、トッピング過剰なホットドッグを持って図書館の前に戻ると、ビリーが「遅かったじゃねぇか」と言ってバラ売り一本25セントのニューポート色をした煙を吐き出した。 「仕方がない、パールハーバーに寄ってたんだ」  俺は学ランの詰襟を指で弾いた。「原子爆弾で全滅した先祖たちの復讐だよ」と続けるとビリーは入れ墨の入った下で煙草を消して「お前は忍者の末裔だと言うが、気配には鈍感なのか」と訊いた。

【短編小説】しあわせになりたい

 始業式が終わると野球部の野本が来て、ニヤニヤ笑いながら「マイクタイソンが東京ドームで試…

にじむラ
1年前
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【コラム】スーパーファミコンとわたし

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にじむラ
1年前
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【超超超短編小説】ひどいひと

 原子爆弾が落とされて廃墟になった街に、生き残ったひとりの男が瓦礫の中で立ち上がり最初に…

にじむラ
1年前
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【超短編小説】落日の団地妻

 35-B棟の前にある駐車場に車を停めて、四階まで階段で上がる。整然と並んだ部屋はさながら細…

にじむラ
1年前

【超超超短編小説】ぼくの右眼

 それが鉄の棺桶になるかどうかは自分たち次第だしね、と言って窓を開けると六月の風が入って…

にじむラ
1年前
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【超超短編小説】そういうもんだ

 会社に向かう途中の朝、白い杖を持った女学生がバス停に佇んでいるのが見えた。  彼女がバ…

にじむラ
1年前
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【超超短編小説】アルるの女の伽藍ドール

「煙草、やめないの」  爆発した髪の毛と一体化した様なズルズルのXXXLサイズ黒Tシャツと、中学生が着るジャージより薄い生地の黒ジャージを引きずるようにして、開け放たれたベランダの鉄扉に寄りかかるようにして立った女が俺に訊いた。  俺は焦げて穴だらけになったソファベンチから身を起こして「やめるのをやめたんだ」と言いながら空き缶に短くなった吸い殻を押し込んだ。