貧乏暮らしが下手な人は、まずはブリのアラ煮に挑戦してみましょう。

ぼくは自炊派ゆえ、毎朝スーパーマーケットへ行って、魚か肉と、ちょっとした野菜、そして安物のチリワインを選び、なるべく綺麗っぽいお姉さんのレジに並ぶ。(贔屓のお姉さんがしばらく不在なときには彼女のことが心配になる。)レジ打ち担当が美女であろうがなかろうが、ぼくは彼女と二言三言会話を交わし、家に帰ってワインを飲みながら調理する。


そんなぼくがおもうことは、貧乏生活が下手な人が増えていること。なぜって、籠にカップラーメンだの冷凍餃子だの、食パン、菓子パン、スナック菓子にプッチンプリンだのを山のように詰め込んでいる人がとても多い。これでは腸内細菌叢も劣悪化の一途、近未来は病気にかかってしまうでしょう。


また、ダイコンを買う人の少ないこと。なぜって、ダイコン1本を上手に使い切ることができるのは料理に慣れている人だけですものね。味噌汁の具にして、漬物にして、ぼくならば拍子木切りしてスパイス振って炒め物やマリネを作りもして、さまざまに楽しめるのだけれど。


また、貧乏になったなら魚のアラ煮を作って食べるのも、贅沢貧乏の楽しさである。300円以下のブリかなにかのアラとちょっとした野菜があれば、コラーゲンたっぷりのおいしいリッチなスープがかるく2食や3食楽しめます。裏漉しすれば貴族的ですし、そのまま食べるのも田舎風においしい。貧乏暮らしが下手な人は、ぜひ一度お試しください。貧乏は味わうもの。贅沢貧乏ができるようになれば、怖いものはなにもありません。


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