定義の方法
定義の必要性
広い意味での論理的な話の場合には、使用する言葉の意味が、関係者にとって明確でない場合があります。特に
自分たちだけで判る言葉
を使うことは、多くの人に誤解されたり、拒絶されたりします。そのため
言葉の定義
を、解釈に曖昧さがなく、関係者が同意できる、キチンとした形で、行うことが、広い意味の論理の第一歩になります。
定義には色々な方法がありますが、代表的なモノは以下の通りです。
分類による定義
操作的な定義
列挙による定義
例示による定義
範囲を決める定義
1.分類による定義
分類による定義は、古来の論理学でよく出てきます。例えば
「人間は理性的な動物である」
があります。ここでは
人間が「動物」という「類」に属する
「理性的」という点で、他の動物と区別される
これで広すぎず狭すぎない定義になる
という条件が満たされます。つまり
分類による定義は、全体の中で、適切な識別要件を記述する
方式です。
2.操作的定義
操作的定義は
「~~すれば~~を得る。それを~~と呼ぶ」
と言う風に、具体的な動作で定義する方法です。例えば
「重さとは?」
「体重計に乗ったとき表示される値」
言う定義です。
3.列挙による定義
列挙による定義は、その構成物を列挙していきます。完全に列挙できないときには「~~・・・」などの表現を使います。一例は
「動物とは、犬、猫、牛、馬・・・」
です。
4.例示による定義
例示による定義は、代表的なモノで表します。前の動物の話なら
「動物とは、例えば犬のようなモノです」
と代表的なモノで、示します。このような、緩やかな定義でも、後の議論が円滑に進むなら、上手く使うべきです。
5.範囲を決める定義
これも、緩やかな定義です。厳密な定義で、書き切れない
確からしい部分
を拾うために
大部分が持つ性格の提示
で定義します。例えば
「理性的な思考は、公理からの演繹的思考、現実からの帰納的思考などを言う」
と言う風に、大きな部分を提示して、大体の範囲を伝える方法です。
定義の注意
こうした、定義で大切なことは
定義される側と定義する側
をキチンと区別することです。原則は
確実なモノを使い新しいモノを定義
です。
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