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機械と科学の相互作用
前に私は
機械文明の基礎は中世の時計|鈴木良実
と言う記事を書きました。ここで書いた
西洋近代文明の先駆けである
ガリレオより前に
機械式時計が存在して
機械装置の歯車などの組み合わせが
イデアの実現
になると言う記述を、もう少し説明します。
古代ギリシャの哲学者プラトンが提案した、イデアは
理想的で変化しないモノ
です。彼の発想の根底には、ユークリッドの幾何学で使う「点」や「線」などの普遍的に使える抽象的概念を、「正義」などにも適用がありました。
さて、私が機械に着目したのは
金属製の歯車は周囲から見ると
変化せずに安定している
点です。これを木製の歯車と比べれば
壊れる・すり減る
等の変化を多くの人が見ています。こうした
総ての物は変化し不安定
と言う状況では
イデアのような変化しない
普遍的なモノは絵空事
となります。
しかし、金属の歯車やネジには
ある程度安定して変化しない
が実現します。このような部品を組み合わせて機械を作る.この成功例が、ガリレオやデカルトの「科学的思考」よい模範例を与えました。
なお、一度こうした「科学的思考」が進み出すと、その成果で機械がより高度になります。こうした相互作用で、西洋文明が進んでいきます。
単純な
科学の発達->機械の発達
と言う進化論でなく、お互いが影響し合って進化する、相互採用が大きいと思います。