西田幾多郎の行為的直観
今まで、西田哲学について、少しばかり書いてきましたが「行為的直観」の発想は、今の私には、納得するものが多くあります。私の理解する「行為的直観」の働きは
モノを認識するとき
自分がそのモノに働きかけ
作る立場で直観
です。言い換えると
外部にある物でも
自分の心の中でモデル化し
それを心中で色々と動かす
そのモデルと外部の実在との
誤差が無くなる
と言うタイミングが、『直観』の成立です。
これは、プラトンなどの古代ギリシャ、そしてデカルト以降の西洋哲学者が
外部にある物の認識
を
客観的に見る
と捉えましたが、西田の発想は
主観的な働きで客観的な物を捉えるため
作ることと見ることの一体化
を行います。
更に、西洋哲学で見る場合には
理想化して抽象化
と言う発想です。
しかしながら、西田哲学では
歴史的社会
の中で捉えます。つまり今まで、色々な人々の営みがあり、その結果としてできた歴史的な社会の中で考えます。
こうした
現実の複雑にそのまま向き合う
発想は
理想化し抽象化した
簡単なモデル上で考える
西洋哲学
が忘れたモノを活かす思考力に繋がっています。
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