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ディジタル発想の弊害
昨日書いた、昭和の医療の問題は、もう少し深掘りすると
ディジタル発想とアナログ発想の対立
があります。ここで、ディジタル発想というのは
0か1のどちらかで識別
と言う考えです。一方、アナログ発想は
連続的な値での識別
です。
ただし、ディジタル発想は、進化していくと
きめ細かい条件で識別
します。例えば、発達障害の診断で、平成の前半ぐらいなら
アスペルガー
と一括りした場合も、現在なら、臨床心理士などが
DSM-5のスペクトル
に従って、細かい症状が出てきます。
そこで、こうした診断結果をみて、医者は治療方針を決定し、必要ならば処方箋を書きます。
このような、細かな診断ができるのはよいことでしょう。しかしながら、この先生は
一度当てはめた診断に従う
傾向があります。このような、ディジタル化した精密診断は、時間がかかるので、何度も行うのには抵抗があります。そこで
薬の調整が難しい
特に
減薬してくれない
と言う様な不満が出てきます。
一方、昭和時代のアナログ発想の先生は
同じ病名でも色々な症状がある
さらに
個人もその日その日で変化
と考えるので
その日の症状に応じた投薬調整
を行います。
デジタルで細分化した場合には、よくわかる面もありますが、その細分に捕らわれやすいです。一方、アナログ思考は大雑把になるかもしれませんが、その後の調節が行われると、結果としてよくなる場合もあります。
このような、アナログ発想は
個人能力依存
の面もありますが、修正が旨くいくと、現在でも成果を得る場合があります。