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空海の和魂・最澄の漢才
このnoteで、何度か書きましたが、私の考える和魂の特徴は
魂からの納得
であり
その世界で活きる智慧
です。別の言い方をすれば
現実的に考えて
出来る人になる
です。
このような発想の一つは、大乗仏教の教えにあります。例えば
慈悲という概念を
実行する
観世音菩薩を魂に描く
方法で体得
と言う方法です。
代表的な事例として、真言宗が大事にしている「理趣経」では、金剛薩埵、観世音菩薩、虚空蔵菩薩、金剛拳菩薩、文殊菩薩、転法輪菩薩、虚空庫菩薩、摧一切魔菩薩、そして普賢菩薩により、大日如来の智慧を示しています。
私は、普通に理趣経を読むだけでなく、一人一人の菩薩、特に心の中に金剛薩埵を描くことで、この教えが納得いくように感じました。
理趣経は、最澄が空海に借用を申し込んで、拒絶されたと言う話で有名です。この理由として
性欲肯定の部分がある
と言うのが通説です。しかし私は
文字で見る漢才の最澄
体得する和魂の空海
の対立があったと思います。