今日の1枚(2024/2/22)
世界は美しさにあふれている。
今日の1枚は、天。
人はその命を終えると天に還るという。
そこはどんな世界なのだろうか。
先日、参加した家族葬、喪主の心のこもった挨拶が、じんわりと沁みた。
まず故人の来歴と最期を紹介したあと、ゆっくりした口調でこんな風に語った。
「母には2人の子ども、4人の孫、3人のひ孫がいます。
今日はその全員が、一同に会して母を見送ります。
母は教師だったのでとても忙しく、私が子どもの頃はあまりかまってもらえず、寂しい想いもしました。
ですが、それを取り返すかのように、孫たちには惜しみない愛情を注ぎました。
今日、ここにいる4人は、どうかおばあちゃんにいっぱい愛されたことを、ずっと忘れないでいてください。
みんなが立派な社会人となり、それぞれのフィールドで活躍している姿を、おばあちゃんも喜んでいると思います。
そしてひ孫の3人は、ひいおばあちゃんと接することは、あまりなかったかもしれないね。
おばあちゃんは、強い女でした。
そしてそのミトコンドリアDNA(女系に受け継がれる)を、君たちはしっかり受け継いでいます。
だから強く生きていってください。
母は101年の人生を生き切りました。
これは大往生です。
ですから、みなさん、母を拍手で見送りませんか」
会場に響き渡る拍手の音。
なんて温かい葬儀だろう。
たくさんの花に囲まれて、拍手で送られた故人は、きっと安心して還っていったと思う。
お疲れ様でした。命をつないでくださって、ありがとう。
またいつかお会いしましょう。