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過去からの声が彼を後押しする:ドラマ評「リンカーン弁護士シーズン3」

マヌエル・ガルシア=ルルフォ演じる「リンカーン弁護士」シリーズも3シリーズ目。
映画版のマシュー・マコノヒーが大好きだったんですが、このNetflix版も良いんですよね〜。
レギュラーメンバーのアンサンブルに馴染んできてるってのもあるでしょうが、シーズン1・2よりもこのシーズンの方がグッと惹き込まれた感じが個人的にはします。

かつてミッキー・ハラーが証人としてサポートしたグロリア(グローリーデイズ)。
ハワイにいるはずの彼女がLAで殺され、彼女が登録していた買春サイトのオーナー・ジュリアンが犯人として逮捕される。
グロリアからのアドバイスでミッキーに弁護を依頼するジュリアン。
事件の背景を追ううち、ミッキーはその裏にある司法の闇に向き合うことになる…



このシリーズの特徴は、メインとなる事件のストーリーと並行して、複数のドラマが並行して進み、そのことでドライブ感を生み出しているところ。
今シリーズでは、ジュリアンの事件をメインとして、

検事のアンドレアとミッキーの恋愛
アンドレアが抱えるDV事件での悲劇とアンドレアの危機
秘書のローナの弁護士試験
ミッキーのドライバーだったイジーの転機
ミッキーの娘ヘイリーの子守りだったエディを訪れる悲劇
その結果としてのヘイリーとミッキーの断絶

…とまあ、あれやこれや。

メインのドラマの方でも、ミッキーと因縁のある刑事ビショップの物語もありますし。


このシリーズは基本的に重い部分はあるんですが(マイクル・コナリーのハードボイルド小説が原作ですから)、軽快さもあった1・2を踏まえつつ、3ではシリアスな色調を強めてる印象もあります。
9話・10話の展開にはグッときましたね。
原作の題名は「罪責の神々」。
これは陪審員のことを言うようですが、ミッキーにとってそれは過去に彼が責任を果たしきれなかったと、後悔とともに背負っている人々。
彼らの声がミッキーを前に押し出します。
それらはまた彼自身の声でもあります。
そしておそらくビショップもまた…。


ラストは何やら「大団円」っぽい展開で、
「コレはここでシリーズも一区切りかな」
と思わせてのクリフハンガー。
あるんだろうな。シーズン4。
いや、ぜひやってください。


ちなみに今回のヒロイン役アンドレア。
最初は何やらキツイ感じで、
「こう言うのは僕は苦手だな〜」
と思ってたんですが、ある転機以降の彼女は実にいい感じになってました。
演技、上手いなぁ。
こちらも「続き」があってもいいのではないか…と。
どうかしらん。


#ドラマ感想文
#リンカーン弁護士シーズン3
#Netflix

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