いやぁ、ここまで変える?w:立川談春独演会「これからの芝浜」
2022.12.28 フェスティバルホール
「談春、芝浜を変えます」
…なんだけど、ここまで変えちゃうの?
って感じでした。
いろんな人に言われてるっておっしゃってましたけけど、それを聞いててもちょっとビックリ。
腕はいいけど、怠け者で、呑兵衛の棒振りの魚屋
しっかり者で、亭主想いの女房
ある日、亭主が大金の入った財布を拾ったと思いきや…
って、大枠は今まで通り。
流れもまあ、今まで通りなんだけど…
いやはや、思い切ったね。
怠け者で呑兵衛なんだけど、それだけじゃなくて、自分がどうしたいのか、人生に迷っている亭主
若い頃にひどい苦労をして、今の生活のありがたみを十分に噛み締めている女房
キャラクターを深掘りすることで物語に陰影を与え、「夫婦」の物語を深めながらも、それぞれの物語にもしたというか…。
談春さんの想いはパンフに載ってます。
談志師匠の女房を深めた噺から、一歩踏み込んだのかなぁ…。
これが「定番」になるとはとても思えないけど、「今」の「芝浜」としてはありかもなぁ…と、堪能させてもらいました。
笑いたっぷりの枕から、芸をみせる「うどん屋」
さらっと繋いで、笑いじゃなくて話で聞かせる「除夜の雪」
これまた、この「芝浜」に相応しい前でした。