「すずこま」の課題④収穫期が集中
例えば、露地の雨よけトマト栽培では冷涼地で収穫期7月下旬〜10月と示されています(タキイ種苗、野菜栽培マニュアルより)。天候や管理の仕方にも左右されると思いますが、一般的なトマトは適期を迎えた果実から順番に収穫し、比較的長く栽培することができます。
一方で「すずこま」の収穫期は、仮に5月定植とすると7月〜8月中旬と1ヶ月半位です。
昨年、農業指導員の方からも「すずこま」は一気に収穫期を迎えるよーと聞いていました。これは、芯止まり性品種の特徴で、多数の花が一度に開花して収穫期間が短くなるためです。
家庭消費のための小規模栽培なら問題ありません。多かったら、近所や親戚におすそ分けしたり、ちょっと手間ですが自家製トマトソースを作って保存すれば良いと思います。
問題は、就農のための作目品種に「すずこま」を考えている私のような人です。あまりいないと思いますが。
収穫期が集中するということは、労力も一時期に集中するということ。「すずこま」が好きで世の中に広めたいと言っても、闇雲に何百本も苗を植えるわけにはいきません。絶対、盛夏の時期(ひょっとしたら今年も猛暑の中)収穫でヒーヒーするのが目に見えています。収穫した後だって作業はありますしね。
長期収穫のために
私が教科書にしている「新 野菜つくりの実際 果菜Ⅰ.2023.農文協」には、対策として次の事が書かれています。
①時期をずらして複数回の播種を行う
②クッキングトマトの姉妹品種「なつのこま」「にたきこま」を同時栽培して収穫盛期をずらす
③雨よけ栽培、敷ワラやネット使用、日焼け対策などで腐敗や裂果、急な地温上昇や着色不良などを防ぐ
①は「多少時期ずらしても、だいたい収穫は集中するよ」と指導員さんに言われました。これは、ハウス持ってて冬季に加温育苗とか、暖房栽培できるくらいじゃないとお話にならないのかも。
②については、はなから「すずこま」以外の品種を考えていなかったので却下。
③しかないです、私にできるのは。今年の試験栽培では、露地2畝のうち1畝は全くの露地(合ってるかな、この表現)で、もう1畝にトンネル支柱をかけて③の方法を取り入れます。
明らかに雨よけした方が品質向上が予想できますが、なぜ2畝ともそうしないのか?
それは…そう、資材が高いからです。昔ながらのハセがけで田んぼやってる実家を思うと、売ってるワラ少量でもなんで?って思うくらい高い。畝の長さや苗数を計算して、無駄なく必要最低限をそろえようと思っていますが、いとも簡単に諭吉さん(近々渋沢さん)が飛んでいきます。
というわけで、比較栽培してみたいしー!と自分を納得させての1畝です。
詳しい方法については、まいちゃんさんという方が過去ブログで栽培していた方法「やさい畑2018年春号」を参考にさせて頂きます。残念ながらその記事が載っていた「やさい畑」のバックナンバーは手に入らないため、自己流も加えつつ試行錯誤してみたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。