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その気持ちをほどくために、

マウントを取りたい君の奥底に眠る自己愛淋しきかたち
 (MAUNTO WO TORITAI KIMI NO OKUSOKO NI NEMURU JIKOAI SABISHIKI KATACHI)

「優位でありたい」の向こう側にあるのは、
「愛されたい」だと思う。
 
自分を正しく愛せていれば、自然と周りと調和できるし、
心地よくいられる。
 
けれども「自分を正しく愛する」は、なかなか難しい
ことだとも思う。
 
そのための初めの一歩は自分のありのままを認め、
受け入れる。
 
自分の外見や性格、考え方、立場、環境、
自分にまつわる全てのことに、「これが私」と
心から言えるようになること。
 
「こうありたい自分」と「実際の自分」の間が遠いほど、
ままならなくてもどかしくて、苦しい気持ちは
積もってゆく。
 
ちくちく、ぎりぎり、がさがさ、ごわごわ。
 
自分の内側が悲鳴と不協和音で満たされてしまい、
動けないほどに重たくなってゆく。
 
その気持ちをほどくために、無意識のうちに
他より秀でているとか目立とうとかしてしまう。
 
ああ、そうなんだね。きっと苦しいだろうなあ。
 
自分も、かつてはそうだった。
 
でもそれは自分にしか癒せない。
本当の意味で自分を幸せにできるのは、
この世にただ一人、自分だけだ。
 
今日も彼女は、自ら築いた小高い山に登っている。

読んでくださって、どうもありがとうございます** きらめく50音の中から掬い上げた31文字が、 あなたに届くとうれしいです。 今日も明日も、あなたの毎日が素敵な日々でありますように。 あなたの人生と世界が、優しいものでありますように。 すずき春