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#371 なおもっと学ぶ 〜 最終講義のまとめ

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 大学の講義は省令(大学設置基準)に基づいて1単位時間を45分で計算する。標準的な2単位科目だと90分×15回となる。
 ただし、2単位修得に要する学習量は15回の講義だけでは足りないので、講義の前後に自主学習を各90分やることを前提に計算され、総合計90単位時間とし、試験で一定水準に達してはじめて単位認定される。

 事前学習90分×15回+事後学習90分×15回を本気でやっている大学生がどれだけいるんだ!と、私は声を大にして40年前に大学生だった私に厳しく突きつけてやりたい。

 実際のところ、自分に対する生ぬるい自己評価と根拠のない自己肯定感は教師になって打ち砕かれた。

 教育実習で生徒たちから「先生」と呼ばれ有頂天になっていたが、そのときは教師の仕事の2割くらいしか見えていなかった。

 公立学校の教員は、教育公務員特例法に規定される地方公務員なので、給与はそれなりにもらえるが、仕事の内容と量に見合った報酬を得ているかというと甚だ疑問である。

 特に、ここ20年ほどで教師の負担は激増した。
 とはいえ、教師は公僕であり全体の奉仕者であり「聖職」とも呼ばれているので、みんな身を粉にして働いている。

 教師は「教える人」としてだけ存在していればよいわけではない。
 学生たちに、これから取り組むべきことを伝えた。

動機づけをはかるフィードバックの重要性

フィードバックは改善に向けて積み増す投資である。

(1)他者との比較ではなく学習者自身の活動の質へ焦点化する

(2)学習者の活動を改善できる具体的な方法へ焦点化する

(3)以前の活動と比較して学習者が行った改善へ焦点化する

 フィードバックは信頼関係が前提となる。
 目標は具体的でやり甲斐があり、課題があまり複雑でない場合に効果が最大となる。

 学習者が主体的に課題を設定するにしても、フィードバックしてくれる第三者の存在がないと、客観性のない学習になってしまう。

 客観的な評価や助言がないと、目標をクリアできたのかどうか、改善すべきことがあるのかないのか、といったことが明らかにされず、学習活動を停滞・遅延させることになりかねない。下手をすると、間違った方向へ突き進んでしまう。

 第三者(親や教師)は、成功の強化、間違いの修正、誤認の解明、支援と改善のためのアドバイスの提供・賞賛する存在でなければならない。

 教師をめざしている諸君、今のままではおぼつかない。
 なおもっと学ぼう!