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#318 読書日記44 ぐりとぐら と 子ども と わたし 愉しむくらし
こんにちは、いつも誤字脱字ばかりでご迷惑をおかけしているチンパンジー教授です。
ここ数日の北海道は深夜から早朝にかけて冷え込みが激しく、最低気温は0℃~5℃を記録しています。
札幌も初雪が降りました。
あ、読書日記だった!
気を取り直して・・・・
情操を育むための種まき
著名な方々の訃報が続いている。
『ぐりとぐら』の作者、中川李枝子 氏が10月4日に亡くなられた。
息子たちが小さかった頃、絵本の読み聞かせに困ったら中川氏の「ぐりぐらシリーズ」をはじとする動物たちの微笑ましい物語を何度も読み聞かせていた。
私自身の “ぐりぐらデビュー” は第一子が誕生した頃。
つまり30歳になってからだ。
7歳年下の妻は自身が子どもの頃に中川・大村姉妹の作品群で育っている。
3人の息子達にどれほど読んでやったことか。
「ね~、もっかい(も〜1回)、もっかい読んでぇ!!」と何度もせがまれて読んだものだ。
寝る前の読み聞かせは効果抜群で確実に寝付きがいい。
「ぐりぐら、ぐりぐら、ぐりぐら、ぐり・・・・ZZZZZZ」
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読み聞かせの効用
子どもは徐々に、絵本には描かれていない映像まで頭の中に思い描けるようになる。
「抽象」と「具体」をスイッチする思考を繰り返すことは、後々、思考、能力・脳力の伸長に影響する。
人間の脳は環境や経験によって脳内細胞が活性化する(シナプスの数の変化、記憶力と学習力への影響)という説が有力なようだ。
読み聞かせや読書もまたシナプスの可塑性を活性化させることで学習能力が向上するのだろう。
なに言ってるかわかんないんだけど・・・・
(独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター及び東京大学大学院医学系研究科・神経細胞生物学分野の資料を参考)
だから、チンパンジーの私も「ウッキー、ウッキー!」という発声から脱却し、ホモ・サピエンスとしての言語を獲得できたのだと思う。
「読み聞かせ」は、どちらかというとママさん達や幼稚園・保育園の先生、図書館司書の役割というイメージが強い。
しかし、私は30代の頃にPTAOK「PTAオヤジの会」でその重要性を主張し、信者を増やした経験がある。
宗教か!
そんなワケで、信者拡大をはかるためのミサでは(宗教か!)、
「何を読んだらいいのか」というパパ達の疑問に対しては私は次のように答えていた。
「なんでもいいけど ぐりぐらがお薦めかな。子どもの食いつきがいいんだよね」
愉しむことで心が豊かになる
我が北海道日本ハムファイターズの新庄ボスが言い続けてきた「みんなで愉しもう!」
「楽しむ」から「愉しむ」への深化とは、他者から与えられて楽しむことを、より高度化させ、内面から愉しさを生み出していくこと。
想像から創造へ。
名作は時を超えて語り継がれていく。
ご冥福をお祈りいたします。
中川李枝子(なかがわりえこ)
札幌に生まれ。保育園に勤務のかたわら創作をはじめる。
1962年「いやいやえん」で厚生大臣賞・サンケイ児童出版文化賞・野間児童文芸推奨作品賞・NHK児童文学奨励賞を受賞。
1980年「子犬のロクがやってきた」で毎日出版文化賞受賞。
他に「ももいろのきりん」、「らいおんみどりの日ようび」、「ぐりとぐら」のシリーズなど多数。
大村百合子(おおむらゆりこ)
中川李枝子の実妹。主な著書に中川李枝子とのコンビで童話「いやいやえん」、「かえるのエルタ」などの挿絵、絵本「ぐりとぐら」のシリーズ、「そらいろのたね」、「なぞなぞえほん」(1〜3のまき)など多数。
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絵本にまつわるエッセイ