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起業20年超の経営者が語る誤算と学び、起業のリアルとは?

今日の投稿はどこか神聖な気持ちで書いております。だって、今日は僕の会社の創業記念日だから。\(^o^)/

毎年、この日は何がしかのメッセージをSNSに投稿しているのですが、今年もご多分に漏れず・・・

起業23年を終え、明日からは24年目に突入!あと少しで25周年だ!

せっかくなので、これまでの誤算と学びを振り返ってみました。

<投稿における5つの前提>

①資本を調達してIPOを目指すスタートアップ型の経営者ではないこと
②仕組みで事業を拡大せず、専門性やスキルで商売を行う受託であること
③人を雇用して拡大を目指さず、ひとり経営者であること
④個人事業主ではなく、株式会社であること
⑤戦略や経営のコツではなく、個人のスタンスや気持ち中心であること

※したがって、この投稿はたくさん雇用し億単位を稼ぎ、IPOまで目指している。あるいは、すでに基盤が出来上がった中小企業を経営している人には参考にならないかもしれません。

主に、何かの専門性をもってフリーランス的に動く受託事業中心の人に適した内容です。

※長文につき読了時間に要注意

1.M字が連なる起業道


2000年3月に起業し、はや23年が経ちました。

振り返ってみると、S字やV字型に推移せず、M字を何回も繰り返すパターンだったなぁというのが率直な感想です。


急に上がったと思えば急に下がり・・・経営能力がないなと言われればそれまでですが、人によって会社によって本当にそれぞれなので、一概に語れないのが起業や経営というものです。

この投稿を見ている方で、これから起業を考える方、あるいは起業1年未満の方もいることでしょう。

ハッキリとお伝えできるメッセージは1つです。

一筋縄ではいかない。

この1点で起業道というものを語れるのではないでしょうか?

というわけで、うまくいかなくて当然。誤算だらけ。99%は苦しいこと。でもね、残りの1%が超絶快感だったりするからやめられないわけです。

儲かるから?

いや、僕の場合は少し違うかな。

格好よく言えば、アイデンティティを感じるから(俺は全力で生きてるぞー!自分の存在意義を感じ、自己肯定感も高いぞー!)って感覚です。

だから、20年超を超えた僕が共有できる学びとしては・・・

未来を信じつつも、うまくいかないことが多数発生することを前提にしておこう!うまくいかないことがあったら、どうせそんなもの!想定の範囲内だし・・・と、涼しい顔をしながら次の対策を淡々と打とう!

以上です。

まぁ、僕の場合は、起業当初からロケットスタートで一直線に伸び続けるイメージを持ちまくっていたことが、ストレスでメンタルをやられることになる大きな誤算でしたけどね。

詳細な記録は過去の投稿もご参照ください。
 ↓↓↓


2.事業家 VS 専門家


ここからは20年超の経験の中で、ターニングポイントになった2つの点を以下「2と3」のパートにてご紹介していきたいと思います。

1つ目は、「事業家か専門家か」という問題です。

これ、意味が分かりますか?

あくまでも僕の定義ですが、

(事業家)
 雇用し仕組みをつくって幅広く展開

(専門家)
 自分のスキルで特定の顧客向けに展開

たとえば、日本一おいしいラーメンをつくります!といって自分のこだわりの味で職人的に道を極めていくタイプ。

店を開くという起業タイプにたとえるなら、これが一番わかりやすいでしょう。

正社員は基本的にあまり雇用せず、多店舗展開もせず、特定の地域で少数の顧客向けに味やスキルを極めていくアプローチ。

これが、僕の言う「専門家」型です。

それに対して、はじめから多店舗展開を前提に人を雇用し、味はほどほどで均一化、業務オペレーションもマニュアル化してオーナー以外でもまわせるように仕組化するアプローチ。

これが、僕の言う「事業家」型です。

これはどちらが素晴らしい経営という意味ではなく、経営手法の選択の問題であり、起業家の生きざまの選択にすぎません。

あなたはどちらを選択しますか?
どちらがしっくりと自分にフィットしますか?

実際に、僕の友人に1店舗だけで職人的に味を極めることに人生を賭けている人間と、多店舗店展開を海外にまで広げ上場している人間がいるほどです。

さて、なぜこの話を持ち出したかなのですが・・・

実はM字で紆余曲折ある中で、起業してからどこかで迷いながら展開していたのです。

当初はパソコン教室を起業し、その後、インストラクターの派遣業に広げ(ここまでが事業家型)、さらに、コンサルの受託を始め、少し落ち着く。(ここからが専門家型)

この時に、コンサルの受託は手堅いけど、掛け算式に大きくならないし、すでに1億円プレイヤーになっていた同時期に起業した友人を見ては嫉妬して、自分の事業に迷いが生じて・・・

その後、もう一度受託ではなく、先を越された友人に追いつきたい!自分はこんなもんじゃないぞー!というどこか気負いと焦りがあったのか、再度チャレンジをします。(ここからまた事業家型にシフト)

スマホが世の中に登場する前の時代の話です。

携帯電話を使ったマーケティングリサーチ業、携帯電話を使った店舗の予約メディア、携帯事業で収集した顧客データに基づき自社で最高のおもてなしを行う自社店舗事業(飲食・美容院・ホテルなど)を構想し、実際に着手するのですが・・・

この構想を具現化するための運営資金を稼いでいたコンサルや研修の受託事業がリーマンショックでとん挫するのです。

そこからは、やることなすことが逆回転をはじめ・・・

あとはご想像にお任せします。( ノД`)シクシク…

一応、以下の投稿にも記録は残していますので、ご一読ください。

事業家型と専門家型では、同じ分野でもまったく経営のやり方が違います。

それも理解せず、意識せず、やみ雲に突き進んでしまった僕は、すべてが中途半端になるという大誤算を経験したというお話でした。

事業家→専門家→事業家→専門家(今ココ)

こうして、自分のロマンとお金のはざまで揺れ動き、ジレンマを抱え、他人に嫉妬し、最悪の状況をかつては経験してきたものです。

3.ライスワーク VS ライフワーク


そこで、2番目のターニングポイントのお話です。「ライスワークかライフワークか」という問題です。

これ、意味が分かりますか?

簡単に言うと、お金か?ロマンか?というお話です。

あくまでも僕の定義ですが、

(ライスワーク)
飯を食うために必要な事業
 :目先の運営資金稼ぎが主目的

(ライフワーク)
夢を追い求めるための事業
 :金より夢を重視

きっとこれを目にしたあなたは、「いやいやどちらも大事でしょ!」と心の中でつっこみましたよね?

そりゃぁ、もちろん大事ですよ。

でもね、現実は必ずしも両立できない時があります。


お金がない時は、多少はやりたくないことであっても、清濁併せ吞んで食うために(食うための)事業展開をするのです。

今をときめくIT系企業でも、当初は企業からのシステム開発を請け負う受託でキャッシュを稼ぎ(ライスワーク)、そのお金を自社独自のソフト開発やアプリ開発に注いで、いざ独自事業で夢を追いかける(ライフワーク)などは、普通に行われています。

なので、ビジネスの状況に応じて、この2つの比重を意識しながら舵取りしていくとよいでしょう。

難しいことは、「ロマンだけでは飯は食えない!かといって、ロマンがないと続かない!」ということです。

絶妙なバランスが必要なのですが、お金がない時はそこまで考える余裕がなくなるので、はじめからこれを前知識として持っておくとよいでしょう。

せっかくなので、余裕がない時の僕はどうだったか暴露しておきましょうか。

様々な偶然が重なって前のパートで書いた携帯電話を活用した独自事業の構想はすべて撤退して、いったん1人に戻り(当時の社員はみな退職していた状況)コンサルや研修の受託をする事業展開に戻しました。(また専門家型に舞い戻る)フリーランス的な身軽さになって。

夢だのビジョンだのといってられないわけです。明日から食えないわけですからね。

もちろん、そうは言っても日々のお金を回しているだけでは、何のために起業したのか自分が分からなくなり、ストレスだけが積み重なっていきます。

そこで、改めて今、何を自分の一生の事業にするのか?本当は何をしたいのか?改めて自分を見つめなおすことにしたのです。

それが、後の「思考の整理家®」事業につながっていきます。

なんだそれ?
そんな仕事あるの?

と、あなたの頭の中では疑問符だけが出てきたことでしょう。

そうなんです、世の中にない肩書をつくり、世の中にないアプローチをすると、すぐには収益は上がりません。

しかしながら、仮に収益がすぐに上がらなくても、これは一生かけてでも向き合い続けたいテーマだなと思えることこそ「ライフワーク」の発見となるのです。

僕のライフワークについても以下の投稿にまとめておきましたので、よろしければご笑覧ください。

こうして紆余曲折を経ながらも、ライスワークとライフワークが明確に重なることになっていくのです。

ライスワークとライフワークが重なった瞬間は、以下の投稿にも記録しておりますよ。


4.やっぱり、自然体が一番!


こうして2大ターニングポイントを中心に、起業24年目に突入する前の振り返りを行いましたが、結論は極めてシンプルなものでした。

やっぱり、自然体が一番!

「事業家か専門家か」や「ライスワークかライフワークか」などは、すべて振り返った後に、整理した単なる後づけにすぎません。

自分が振り返った時に、頭の整理がしやすいように分類わけしていくと、2つのターニングポイントで誤算と学びがあったなぁというレベルのものです。

突き詰めると、ここまでお話ししてきたターニングポイントの整理法にとらわれることなく、「結局、自分はどうしたいんだ?本音は?今の衝動は?」という自問自答にどうこたえるのか?

そして、それが一点の曇りもなく、嘘偽り、見栄もなく本心なのか。

はいはい、長くなってきましたので、そろそろまとめますよー!

いったい自分は何者でどこへ向かっていきたいのか?

と、根源的な問いに自然体で答えられる内容が、一番、起業の方向性として”成功の道”なんだと思います。

肩の力を抜いて自然体になることが、一番自分らしい起業家人生を歩めるということです。(「肩の力を抜く=モチベーションや目線が下がる」ではない)

ちなみに、ここでいう”成功”とは、「お金のことばかりでなく、自己の幸福度と社会への貢献が最大限重なり最大化されること」としておきますが。。

というわけで、創業記念日の今日は、改めて自分を振り返り、起業の原点を確かめる良い機会になりましたとさ。

おしまい。

さて、今回の内容は
いかがだったでしょうか?

少しでもお役に立てば幸いです。
そして、24年目もよろしくお願いします!

それでは、また会いましょう!

著者・思考の整理家® 鈴木 進介

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鈴木 進介 | 思考の整理家®
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