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経営にミッション、ビジョンは必要か?

先日、経営者友達の飲み会の席で出たお話です。

2~3年前に会社を立ち上げた友人が、会社設立時に顧問税理士を誰にするのか何名かと会っていた際、ある税理士にこう言われたとのこと。

「ミッション、ビジョンをつくっていないのですか?コレを作らずして起業しても成長する会社なんて絶対にありません!これはひどい」と、かなり怒られたそうです。

さてさて、会社経営に「ミッション、ビジョン」は必要なのでしょうか?

僕の答えはというと・・・

・・・

・・・

・・・

必要です!

ただし、これには補足説明がいります。

最優先かつ最重視でミッション、ビジョンの言語化にこだわるのは「タイミングによる」ということです。

一定レベルで事業が軌道に乗り始めるとき、従業員をはじめて雇用するタイミングなどには必須としか言いようがありません。(起業前にプレゼンをして資金調達をする場合は別)

なぜ、必要かはビジョナリーカンパニーを一度くらいは読むとよいでしょう。

一方で、会社の立ち上げ期において最も必要なことはミッションでもビジョンを言語化して制定することではありません。

さっさとファーストキャッシュを生むことです。1円でもいいから、いち早く売上を確保し、現金を獲得していくことが先決です。

たしかに、「ミッション、ビジョン」がなくては従業員は夢も希望も持てませんし、何よりも経営者に共感できず、モチベーションも上がらないでしょう。

ただね、それはある程度事業が回り出してからでもいいのです。自分の中に想いさえあればね。言語化作業は後回し!ファーストキャシュが先!ですよ。

だから、一般論で押し付けで語る税理士さんは、正論だけど経営の現場のことわかってねえなぁと、その場にいた経営者の友人たちは皆同じ見解でした。

もちろん、税理士選定をしていた友人は、説教を垂れてきた税理士に即お断りしたとのこと。

今、どのような状況とタイミングなのかを見極めることなく、キレイな正論なんて通じないわけですよ。

見てください!起業から一か月かけてミッション、ビジョンでキレイな文章が出来上がりました!でも、売上はまだ上がっていません。ミッション、ビジョンがあるからこれから頑張れます!と言う人に会うと心配になります。

ミッション、ビジョンだけで売上は立ちません。

すなわち、従業員の雇用も売上を再投資に回して質を高めることも、回りまわって顧客満足を上げることも、なにより納税することすらできないわけです。

だから、あまり世間の通説に踊らされてはいけないよ!ということです。

起業塾に通って、ミッション、ビジョンの言語化に時間かけるなんて僕からすれば愚の骨頂ですよ。(それは、後回しでOK)

もちろん、だからといって真っ当な想いもなく、金だけが目的だ!といっても誰もついては来ませんけど、そもそもミッションやビジョンにちゃんと向き合うくらいの人なら、金儲けのみが起業・経営目的なんて人はいませんし。

また、世界的な大企業でさえ、ミッション、ビジョンから始まっているわけではないのですよ。

自分の想いのまま動いてみた。目の前の仕事の質を高めてみた。そうこうするうちに、関係者が増え、採用活動も増えてきた。

さて、このままでは何のための会社をやっているのか分からず空回りしてしまう。そこではじめて言語化したっていいのです。

それが証拠に以下の会社の創業のキッカケはご存じでしょうか?

<Youtube>

アメフトのハーフタイムショーでジャネットジャクソンが歌っている最中に、衣装が乱れておっぱいポロリの放送事故がありました。もう一回観たい!と思って探しまくったけど無くて悔しい。

結婚式の様子を撮影した動画をメールでは重すぎて友人に送れないじゃないか!悔しい。

この不満を解消するために、趣味的にはじめたサイトが動画共有のYoutubeであって、はじめにミッション・ビジョンとか高尚な話は何もありません。

<Facebook>

ハーバードの大学生だったマーク君(創業者)。別れた彼女へ腹いせに学内ネットに身分証をさらしてやる!なんなら、学内にいる女性の顔の格つけサイト(美人コレクション)をつくってみよう!

学校からは処分を受けたけど、好評だったから他の大学にもネットワークをつなげよう!これが今のコミュニティ型SNSの原型でありFacebookの始まりです。

はじめに、ミッション・ビジョンとか高尚な話は何もありません。

むしろモラル違反ですよね。

詳しくは、「ソーシャルネットワーク」という映画にも詳しく描かれています。

<Airbnb>

今月の家賃払えない・・・どうしよう・・・??という貧乏学生が、ふと住んでいる家の外を覗くと街はにぎわっていました。

コンベンション(ビジネスイベント)が開催されてオフィス客でにぎわい、ホテルが取れないレベルになっていた様子。だったら、自分の部屋の一部をキレイにしてホテルに泊まれなかった人を泊めてあげたらどうだろう?

少しくらいはお金を払ってくれるかもしれないしね。これで滞納していた家賃が払えるかもしれない。

エアビーの始まりはここからでした。

はじめに、ミッション・ビジョンとか高尚な話は何もありません。

※すべてうろ覚えの箇所もあるので正確性は微妙ですが、エピソードの概要はこのとおりで、少なくともミッション・ビジョンから経営は始まっていません。

もう一回言いますよ!

おっぱいポロリ映像が観たい!別れた彼女へ復讐だ!家賃払えなくてどうしよう?

こんなレベルから世界的企業が誕生しているわけです。ミッション、ビジョンがはじめからなくても世界的な大企業に成長していますよね。

はい、そろそろと長くなってきたので整理しますね。

ミッション、ビジョンは必要!でもね、それを最重視すべきかどうかは、タイミングによりけり。ミッション・ビジョンから始まるビジネスなんてないわけです。

というわけで、正論だけではなく現実を見よう!本質を見極めよう!頭が混乱したら、僕に相談しておいでよ。思考の整理を手伝うよ!

こう、友人にお話しておきましたとさ。

おしまい。

さて、今回の内容は
いかがだったでしょうか?

少しでもお役に立てば幸いです。

それでは、また会いましょう!

著者・思考の整理家® 鈴木 進介

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