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鈴木えて
2022年1月15日 11:08
晩秋を旅するならば崇敬を冬を旅するならば誓いを魂の水位が下がるのがわかる薄い詩集をなくしたときに感情の比喩ばかり言う 生理的な涙ばかりを右目がこぼす葉を落とす木立の影の深さを言うこの唇に色は乗せない静寂よりことばが世界を創るときすれ違うために生まれてしまう花のない水盤のように身じろぎもせず黙り込んだ記憶 なみだつ黒真珠のピアス外せば膿汁はわたしが嵐の海であるから精神に宿