自分に合うシューズを選ぶ。その前に。
こんにちは、バチェラー鈴木です。
年末配信したポッドキャストで触れましたが、バチェラーシューフィッターという資格を持ってます。
バチェラーとはあのバチェラーでなく上級という意味で、全然選ばれる方のあのキラキラした人達ではありません。誤解なく笑
改めてシューフィッターなんぞ?ですが、簡単に説明すると靴を構造から知って学んであなたに最高のフィッティングをお届けしますという感じです。
それの上位互換になります。ガンダムとZガンダムくらいの違いです。
バチェラー資格は販売員として働く方々にとっては一定のステータスになるかと思いますが、靴を売らない私にとってはほぼ趣味で取った資格と言って差し支えありません。
ただそれなり知識だけはあるので語ります。
カッコよ。
でもサイズ合ってなかったら痛くて自由に歩けないから!
シューズ選びという難問。
シューズ選びって苦労しない人は全くしないでしょうが、苦労する人はマジでむずな問題です。
なぜか。
私が考えるにシューズ選びには以下の問題があります。
今回は自分の足の問題、特にその中でサイズについて書いてきます。
バチェラー資格受講時に50名ほどの足を測定してこいという宿題が課せられました。
その時に興味本位で調べたものですが、実に70%の人が実測サイズより大きいシューズを履いてました。
みんな結構適当だなと思いました。
小さいよりはマシですが、大きいと別の問題が出てきます。
オーバーサイズの問題。
オーバーサイズは長さと幅でそれぞれ2つの問題に大別されます。
長さの問題:オーバーレングス
足がシューズの中で前後に動いてしまうので足や下半身の前後の部位(矢状面と言います)で障害が起きやすくなります。
矢状面の障害として代表的なのが、足:アキレス腱炎 膝:膝蓋靭帯炎 股関節:つまり感などです。
幅の問題:オーバーウィズ
足がシューズの中で左右に動いてしまうので、今度は横方向の部位(前額面と言います)で障害が起きやすくなります。
前額面の障害として、足:インピンジメント症候群 膝:鷲足炎、腸脛靭帯炎などです。
己の足を知るべし。
ということで自分でサイズを測ってみましょう。
もちろんお店で3D計測してもらった方が捗りますw
「測り方頑張って載せよ」と思ったらミドリ安全靴さんのHPが完璧でした。
なんならアプリあるやん。アザマス!
足の形も見てみよう。
縦の長さと横の幅がわかったところで自分の足の形も見てみましょう。
代表的なのは足趾の長さの違いです。
足趾の長さの違いで足先の形が変わるのでシューズのつま先部分(トゥーボックスと言います)の形状と合わない場合シューズが上手く機能してくれません。
特にドレスシューズの場合はこの影響強いのが経験上お分かりかと思います。
他に私個人としては踵の形は是非チェックを。
大きいのか小さいのか、丸みを帯びているのかちょっとシャープなのか。
シューズを合わせる際の基準となり最も重要な部分が踵です。
踵とシューズの踵部分(ヒールカップ)のミスマッチがある場合、どんなにそれを履きたくてもほぼ合わないので潔く捨てましょう。
それ以外にもハイアーチや扁平足などシューズの中腹部分の高さや幅に影響する部分がありますが、この辺りまた次回。
左右差に気づくのも大事。
右手と左手の大きさや形がちょっとずつ違うように足も左右で違います。
一般的に軸足の方が体重を強くかける機会が多いので大きくなるとは言われていますが、これもスポーツやその後の怪我の影響で一概にどちらがとは言えません。
どっちが長くてどっちが幅広なのかを知っていると戦略的にシューズのサイズ選びをすることができます。
バチェラー鈴木的考察。
ここからは補足というかおまけ的に。
座って測るのもアリ。
上のミドリ安全靴さんのHPでは立ってサイズを測っています。
それが基本で間違いないです。
ただ扁平足など立った姿勢で足裏がベタっと潰れやすい方は座った状態でも足の幅を測ってみることをお勧めします。
その変化量が大きい場合(ざっくり1cm以上)シューズは座った状態の幅で選んだ方がいい時があります。
なぜかを簡単に説明すると、アーチを適切に保つだけの筋肉がない、或いは筋肉の反応が上手く出ないことが問題でアーチが崩れることがあります。
その場合シューズのサイドのアッパーで支えてあげる方がしっかり足が機能し、立ち姿勢や歩行が安定してくるケースがあります。
もちろん履き慣れてアーチがキュッと効いてくるまで少し窮屈ですがw
足がむくむ時間帯は人それぞれ。
「足むくみやすいわしはシューズっていつ買えばいいん?」
という質問に対しての1つのアンサーですが、ケースバイケース、要はいつでもいいです。
実は足のむくむ時間帯も個人差が大きく、必ずしも皆夕方にパンパンになるわけではありません。
マジかよ。マジです。
シューフィッター養成機関、足と靴と健康協議会の資料によるとおよそ3割の方は朝より夕方の方が足のむくみが少ない、つまり夕方サイズを測ったら朝より小さかったというデータがあります。
これは日中活動的になることで足先からの静脈やリンパの還流が高まり、むしろ足が細くなるためと思われます。
足は第二の心臓とか呼ばれてます。
ふくらはぎがポンプのようにしっかり機能している人ほど夕方頃に足がスッキリ細くなると思われます。
(=ふくらはぎの筋肉隆々ということではないです)
というわけで、自分が1日のうちでいつ頃足がむくみやすいのか、その時のサイズはどれくらいか、それも知った上でどの時間帯に合わせてシューズを選ぶのが自分のパフォーマンスに最適かを考えるとまあ複雑です。
結局買うのはいつでもいいんじゃない?、というアンサーになります。
注)ロングレースでむくみが強くなる場合、シューズの紐を緩める方法や替えソックスの厚みで調整する方法なんかもあります。
まとめ
シューズ選びのための前段階の話を書きました。
まずはシューズの前に己を知れ。ということになります。
己のサイズを知ることで販売店で受け身とならず主体性を取り戻した真の買い物ができるはずです。多分。
その前に、と書いてるくらいなので続編があと3、4つあります。
先長い、、
レースと一緒で終わりをみてはいけない!
1つ先のエイドを目指すべく次のエピソードへ。
需要あることを願いつつw