読書記録 2025.1

 本の感想を人に見せるのは、その人の前にすべてをさらけ出しているようなものである。だから、万一私がこの世のものではなくなったときのために、すべてを記しておこうと思う。

一月の読書

 一月はとても忙しかった。読書以外にやらなければならないことが多く,結果としてあまり本を読むことができなかったのが悔やまれる。ただ,読書量が少なかった代わりにかなり好きな本を引くことができたのはとても良かった。面白い,と胸を張って進められる本ばかり読むことができて幸せなものである。

1.本の背骨が最後に残る/斜線堂有紀

 「読むと、読む前の自分には戻れない小説が良い小説である」と書かれた記事を昔読んだことがある。本書は良い小説である。
 本作に登場するいくつかの世界は、私たちの今立っているそれとは似て非なるものである。それでいて、ありそうだと思わせる文章がとても美しく、ともすれば本の中の世界が本当の世界で、本を読んでいる自分はまやかしの世界にいるような錯覚に陥る。
 特に好きだった編は「」←ここまでをテキストで打ってから本をもう一度開いて考えてみたのだが,私は本書の短編に優劣をつけられない。そのくらい,すべての短編が好きだったようである。斜線堂有紀という作家をもっと知りたくなった一冊である。

2.フェイクドキュメンタリーQ

 「フェイクドキュメンタリーQ」というYouTubeチャンネルをご存じだろうか。

 このチャンネルでは「フェイクドキュメンタリー」が数多く投稿されている。しかし,これが本当にフェイクなのか,視聴者には判断がつかない。それほどリアルで,怖い映像が数多く制作されている。
 本書は,このチャンネルの動画を基にして作られたものである。そのため,正直に言うと本の中の半分ほどは知っている内容であった。しかし,それでもこの本は面白い。たしかに,映像で見る時には自分で受け取らなければならなかった各所に散らばっている違和感が,文章で提示されてしまっている点には少し物足りなさを感じるのだが,一方で動画のときに感じていた得も言われぬ不気味さは失われていない。また,書籍化にあたり,すべてのエピソードに追加情報があったり,書籍オリジナルのエピソードが追加されていたりなど,「フェイクドキュメンタリーQ」のファンであればあるほど楽しめる一冊になっていると思う。

3.〔少女庭国〕/矢部嵩

 矢部嵩は,狂っている。もちろん誉め言葉なのだけれど,どうも普通の人間には到底書くことのできない小説をつかまされている感覚に陥っている。
 本書はネタバレされたとしても面白いタイプの小説ではあるのだが,私個人の感覚としては何も知らない無垢な貴方がこの小説を読んでいるところを見てみたいので,詳細は書かないこととして公式のあらすじのみを書いておこうと思う。

卒業式会場に向かっていた中3の羊歯子は、気づくと暗い部屋で目覚めた。隣に続くドアには貼り紙が。“下記の通り卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ"。ドアを開けると同じく寝ていた女生徒が目覚め、やがて人数は13人に。不条理な試験に、彼女たちは…。中3女子は無限に目覚め、中3女子は無限に増えてゆく。これは、女子だけの果てしない物語。

Amazon.jpより引用

4.君に贈る15ページ/メディアワークス文庫

 私の通っていた中学校では,「朝読書」という活動が毎日行われていた。曰く,読書の時間を設けることで本に親しみを持ってもらうことが目的のようなのだが,読書がもとより嫌いな生徒は別のことを行なっていて,結局読書量の格差を生むだけのイベントだったような気もしている。
 さて、そんな「朝読書」だが,どうやら全国的に行われているイベントだったようで,様々な出版社が朝読書に最適であるという売り文句で本を売っていた時期があるのを私も記憶している。その時期に本書が出版されていたら,間違いなく本書が断トツで売れていたと確信をもって言える。
 これは何も他の「朝読書に最適な本」がつまらないと言っているのではなく,この本が面白すぎるのが原因だ。1篇15ページという丁度いい長さでありながら様々なジャンルの物語が収録されており,内容に飽きることもない。それでいて,全ての物語が抜群に面白い。本好きにも,本を初めて読む方にも,自信を持って勧めることのできる一冊である。(ちなみに,斜線堂有紀先生の短編について私は一つの考察を持っているのだが,公開しあぐねている。どなたか既読の方とお話ししてみたいものである。)

5.引きこもり姉ちゃんのアルゴリズム推理/井上真偽

 私が児童書をあまり読まなくなったのはいつだっただろうか。小学生の頃だったら、学校の図書館にあったさまざまな児童書を読み耽っていたし、多分中学生の頃なのだろう。
 私は理系なのだが、もし私が幼い頃に本書と出会っていたならもっと迷いなく理系の道に進んでいただろう。それほど魅力的な本である。
 また,本書は数学を扱う読み物の中では珍しく「アルゴリズム」に注視しており,しかもその中でもマニアックな種類のものを題材としている。そのため,大人でも新たな知識を得ることができ,非常に勉強になると思う。
 さらに作者があの井上真偽である。そのため,平易な書き方で児童向けではあるものの内容はかなり本格的なミステリである。印象としては『探偵が早すぎる』に近いという印象を受けた。児童書だからと言って侮るなかれ,非常に良質なミステリである。

6.死んだ山田と教室/金子玲介

 今年読んだ本で,最も面白かった本の一つになる予感がしている。話題になっていたからある程度面白いのはもちろんわかっていたし,私はメフィスト賞受賞作が好きな方の人間なのでより楽しめるとは思っていたのだが,まさかここまで私に直接刺さる本だとは思わなかった。
 ある日,死んでしまった山田が突然スピーカーに憑依する,という衝撃的な場面から始まる本書は,そのはじまり方からは想像できないほど軽快で愉快に進んでいき,あなたは衝撃を覚える。舞台が男子校ということもあり,あまりのくだらなさにあなたは鼻で笑ってしまうことも多々ある。しかし,本を読み進めていき,そしてあなたが最後のページを閉じたとき,あなたはきっと体験したはずの青春を追憶し,いなかったはずの山田と教室で話していたことを思い出し,そして涙するに違いない。

7.蜘蛛の糸・杜子春/芥川龍之介

 太宰治を楽しめる人間は,格好良い。私が太宰作品を読み始めたきっかけである。拗らせて太宰治『斜陽』で読書感想文を書いたこともある。そんな私が次の年に『はらぺこあおむし』で読書感想文を書く羽目に会ったのは,太宰の作品があまり私には合わなかったからである。

 なぜ急に太宰の話をしているかというと,そんな太宰が合わなかった私が本当に面白いと思えた文学作品が本書だからである。きっとそれはこの本が特別分かりやすいからだと思うし,結局太宰作品は多くの人に愛される作品で,きっともう少ししたら私にも面白さが分かるようになるのだろうけれど,そんなことよりも私は「文学作品と呼ばれるものを読んで面白いと感じた」こと自体がうれしかったのである。本書は寓話のような話が多く,いわゆる児童文学のようなテイストをとっているものが多いように感じた。そのため,文学作品にあまり慣れていない人にこそ面白いと感じやすいのかもしれない。私が特に好きだった物語は『魔術』『猿蟹合戦』である。

8.僕たちの青春はちょっとだけ特別/雨井湖音

 私の通っていた小中学校には,発達支援学級があった。おそらくこれを読んでいる方々の通っていた学校にもあっただろう。私は学童保育に通っており,そこに同じく通っていた発達支援学級の子と遊ぶことも多かった。しかし,彼らが普段何をしているのか,学校でどのような授業を受けているのかなどについて,ほとんど知らなかった。
 本書はそんな特別支援学校が舞台の学園ミステリである。前評判が非常に良く,読む前から設定も知っていたのだが,率直に言えば,どのように物語が進むのか全く分からない小説だった。読んでみて非常に驚いた。なぜならば,描写が「リアル」だったからである。先述の通り私は特別支援学校のことについてほとんど知らないのだが,それでも,「リアル」だと思わせてくるような描写で,ほかの作家では絶対に出せないのではないかと思わせてくる。
 しかも,舞台が特別支援学校だからこそ,本書はミステリとして抜群に面白い。主人公が探偵役なのだが,主人公も特別支援学校に通っている。すなわち,主人公にも発達障害がある。彼はその発達障害や発達障害への理解を武器として推理を行うのである。これは過去に刊行されたミステリには類をみないと思う。本書はカクヨムで連載されていたものなので,インターネット上で読むこともできるため,気になった方はまずはそちらで読んでみてもよいかもしれない。

9.ターングラス 鏡映しの殺人/ガレス・ルービン

 近年の小説は,過去に生み出された傑作たちとの差別化を図るために,様々なトリッキーな仕掛けがなされている。目を見張るような設定や驚愕のトリックなど,どのようにして思いつくのか,私には見当もつかない小説ばかりである。また,小説の内容ではなく,本そのものにトリックが仕込まれているものも最近はよく見かけるようになった。本書もその一例である。
 この『ターングラス:鏡映しの殺人』では,「テート・ベーシュ」という技法がとられている。図書館などで現物を見ると分かりやすいのだが,「テート・ベーシュ」とは,上下どちらからでも読むことのできる小説である。上のAmazonリンクの写真では赤色の表紙が見えていると思うが,こちらから小説を読み始めると,本の中ほどで小説が終わりを告げる。そこで私たちは本を上下さかさまにひっくり返す。すると,次に出てくるのは青色の表紙なのだ。そのままページを開くことで,私たちはもう一つの物語と出会うことになる。非常に珍しい形式の小説である。(私が読んだことのあるものだと,折原一『倒錯の帰結』があるが,私はそれ以外には読んだことがない。)
 最近の小説には,このような仕掛けを施すことに重点を置いた結果,肝心の物語がそこまで面白くないといった本もいくつかあるように思われるが,本書は重厚なミステリを楽しむことができ,何より「テート・ベーシュ」であることに意味があるような結末となっている。外国の,しかも単行本ということもあり少し値が張るため,図書館等で借りてみることもお勧めする。(が,かなり人気になっているため,借りられないかもしれない。)

10.紗央里ちゃんの家/矢部嵩

 矢部嵩にハマっている。すでにこのnoteでもいちど名前が挙がっており,さらに2024年読んで印象に残っている本にも名前が挙がっているのだが,何度も繰り返して言いたくなるほど,矢部嵩の文体は恐ろしい。どのように書いているのか,どのように考えているのか,どのように世界を見ているのか,私には見当もつかない。
 本書は矢部嵩のデビュー作である。主人公は毎年「紗央里ちゃんの家」に遊びに行っているのだが,ある年,いつものように訪れた家の様子がおかしい。さらに,紗央里ちゃんは行方不明になっているのである。
 当然,主人公も読者も同様に違和感を覚える。そこで主人公は読者の身代わりとなって,この家を探り始めるという具合に物語は進行してゆく。
 かなり短い話なので,ぜひ読んでいただいて,矢部嵩ワールドを少しだけ覗いてみてはいかがだろうか。(ただし,非常にグロテスクであることには注意していただきたい。)

11.読まれる覚悟/桜庭一樹

 今年は新書にも挑戦してみようかと思い,でもあまり新書は読んだことがないのでせっかくなら小説に関する新書を読んでみようと思っていた際にこの本が発売された。すぐに読んだ。
 私は小説が好きだ。こんな記事を書いているのだから,皆様にも伝わっていることかと思う。ときには,小説から受けたあまりの感動に,「これは本当に私と同じ人間の書いた小説なのか」と疑ってしまうことさえある。
 小説は,人間の書くものである。本書はその,一見当たり前と思われる,しかしながらときに読み手が忘れてしまうその事実について,痛いほどに実感させてくる。作家の持っている,小説を読まれることについてのあらゆる感情を,知ることができる。そして,読書という行為が一種のコミュニケーションであるという事実を痛感させられた。
 思えばこのnoteも一種のコミュニケーションである。私は「自分の作品が読まれる」ことについてほとんど実感がなく,ほとんどただの自己満足で作品や感想を垂れ流している。しかし,普通に考えればこのnoteも誰かには読まれている。(例えば,今読んでくださっているあなたのことだ。)私が書いて,あなたが読む。誰かが書いて,別の誰かが読む。そのようにして作品は出来上がる。私の作品,感想をつくってくださり,生きたものにしてくださり,ありがとうございます。

12.盤上の夜/宮内悠介

 ボードゲームも,コミュニケーションだ。名局はその局に関わったすべての人間が最善を尽くした結果生まれるのであり,一人の天才とその他の一般人では,名局は生まれない。そこにはただ,温情または圧倒的な力の差が生まれる。
 本書は,様々なボードゲームの天才と,天才を理解しようとする者たちの物語である。天才は,理解されることで初めて天才たりうるのだと思う。
 このような天才を描く物語を私はいくつか知っているが,読むたびに思うのは,作者の中にもこの天才が潜んでいるのではないかということである。ミステリ作家が猟奇的殺人鬼ではないように,一般には作家の中に内在する人間と作家から外出する人間には乖離が生まれるのが常なのだけれど,「天才」が描かれているときだけはその考えが覆ってしまう。世の天才は,天才を描くのがうますぎる。
 また,帯に書かれている絶賛コメントたちも本書を読みたいという欲を存分に掻き立ててくれる。ぜひ,書店に足を運んで確認していただきたい。

13.ざんねんなスパイ/一條次郎

 賛否が分かれるだろうな,というのが私の率直な感想。私は「賛」側の人間だ。
 本書はエンタメ小説である。それも,エンタメ(すぎる)小説だと私は思う。それが直接賛否を分ける原因となっているのだが,私はこのような小説が大好物なので,大変楽しむことができた。伝わるかどうかは微妙なのだが,ギャグマンガ日和のシュールな回を文章で読んでいるような気分になる。
 現在このnoteを執筆するためにさまざまなレビューを読んでいたのだが,この小説の批判には,「ボボボーボ・ボーボボ」への批判に近いものを感じる。そのくらい,合う人にはとことん合うし,合わない人にはとことん合わない。ただ,小説に漫画的な面白さを求める方,幅広く様々な本を読む方には間違いなく刺さる小説であると私は思うので,ぜひ読んでみていただきたい。

14.鳥肌が/穂村弘

 私はエッセイをほとんど読まない。それは,なんとなく私が本を読むときに得たい感情を,エッセイでは得られないだろうと思っているからである。もちろんエッセイは面白いと思うし,ベストセラーもたくさん出ているのだが,なんとなく読もうという気にならなかったのである。
 この本を読んだきっかけは,たまたまである。書店で見かけて,なんとなく手に取って一遍読んで,そのまま購入を決意した。エッセイがこんなにも面白いなんて知らなかった。
 本書は筆者の思う「怖い瞬間」が多く収録されている。それも,よく私たちが想像するような怖い瞬間だけではなく,私たちが想像もできないような怖い瞬間が多く収録されている。それが,たまらなく恐ろしい。日常の微笑ましい一ページでさえ,恐ろしいと感じさせてしまうほどである。
 私はこの本を読んで,自分がこの何気ない恐ろしさを恐ろしいと思ってしまうこと,その感情自体が恐ろしいと感じた。人が数学の授業に怖いと思わないのと同じで,人間は怖くないものを,恐ろしいとは思わない。そのはずなのに,穂村弘の描く「日常の恐ろしさ」にはなぜだか恐怖を抱いてしまう,そのプロセス自体が恐ろしいのである。それは,あなたの後ろに立っているそれがあなたには知覚できず,今この文章を読んで初めて,あなたが自分の今立っている場所を「怖い」と感じてしまうような,そんなプロセスによく似ていると思う。

15.昨日/アゴタ・クリストフ

 人はみな,過去を美しいと感じるものだと思っている。とりわけ,昨日は美しかった。
 本書は,アゴタ・クリストフの『悪童日記』三部作に続く物語だ。「続く」といっても,三部作と関連があるわけではない。単に三部作の次に刊行されたというだけなのだが,何となく三部作とのかかわりを感じてしまうのは私だけではないはずだ。実際公式発表ではないものの,やはり続編的立ち位置と呼ばれているようだ。
 この小説は著者自身の自伝的小説であると感じている。彼女の自伝『文盲』を読んだことがあるのだが,そこに描かれていた彼女の実話と,この物語に登場するトビアスの人生は非常によく似ている。だからこそ,物語で描かれるさまざまな感情に胸を打たれてしまう。
 また,著者が記したすべての本はフランス語で書かれているのだが,アゴタ・クリストフはもともとフランス語圏出身ではなく,新たにフランス語を習得して,この物語を書いている。そうせざるを得なかった事情があるのだけれど,母語ではない言葉で小説を書くことの辛さは計り知れないと思う。しかし,そのことがかえって文章に簡潔さをもたらし,非常に読みやすく,それでいて面白い,魅力的な文章につながっているのだと思う。
 非常に短い物語で,本書単体でも十分に楽しめる作品だと考えているので,ぜひ手に取っていただきたい一冊である。

16.おのぞみの結末/星新一

 ショート・ショートは面白い。いつになってもその感情は変わらない。星新一の作品は,買ったまま読めていないものが多いのだけれど,本書をSNSで見かけてすぐに購入し,一気に読み終えてしまった。
 本書は今まで読んだ星新一作品に比べると,ブラックユーモア色が強い作品であるように感じた。しかも,テーマが重い作品が多い気がしている。なのだけれど,星新一特有の読みやすい会話文のおかげですらすらと読めてしまう。
 本書には11篇のショート・ショートが収録されており,優劣をつけがたいほど,そのどれもが面白かった。強いて好きな話を挙げるなら,私は『親しげな悪魔』を挙げたいと思う。(あらすじについては,私の文章力ではネタバレなしに面白く伝えることが難しいので,ぜひ読んでいただきたいと思う。)
 星新一は,生涯で千一篇もの物語を紡いできたという。私は生涯でその何割を読むことができるのか,このお話が終わるときに思い返せるほど星新一の作品を読めたらよいなと思っている。

17.世界でいちばん透きとおった物語2/杉井光

 昨年,ありえないほど話題になった小説がある。『世界でいちばん透きとおった物語』である。その話題ぶりは恐ろしさを感じるほどで,何回書店で表紙の違う『世界でいちばん~』を見かけたか覚えていないほどである。そんな小説の,思いもしなかった続編が出るというので非常にワクワクしながら書店に向かい,すぐに読んでしまった。(ちなみに,この本を読むのが楽しみすぎて公式発売日の前日に書店へ赴き,売っていないのを確認した後も諦めきれずに三回ほど再来店するという奇行をしてしまった。)
 『世界でいちばん~』は,ネタバレ厳禁の小説といわれている。この世のすべての本はネタバレ厳禁なのだけれど,特にこの本はネタバレをしてはならない本である。この小説のあらすじは,ひょっとしたら前作のネタバレを含んでしまう恐れがあるので,念のため言わないことにしておく。
 この本は,割とどんな人にでもお勧めできると思うのだが,一点だけ。当然と言えば当然だが,前作を必ず読んでから本作を読むようにしていただきたい。重要なネタバレが含まれているからだ。前作は必ずネタバレのない状態で読んでいただきたいが故の配慮である。

 以上が一月の読書記録だ。今年はできるだけこのnoteを更新することを,一つの目標にしていきたいと思う。以上。

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