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忘れものを回収できたバンナムフェス2nd

2022年5月14日・15日に千葉県千葉市のZOZOマリンスタジアムで開催された【バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル2nd】(通称:バンナムフェス2nd)に参加してきたので、その感想をここに記す。
このライブはバンダイナムコに関わる様々なIPコンテンツがその垣根を超え一堂に会する夢のようなお祭りのことである。
本来であれば2021年に東京ドームで開催される予定であったが、延期となり2022年に会場をZOZOマリンスタジアムへ移動しようやく開催されることになったのである。
この文章のタイトルに書いた【忘れもの】、それは各ブランドがそれぞれの単独ライブで様々な事情により観ることができなかったユニットや楽曲のことを意味する。奇しくも今回のバンナムフェス2ndの総合演出はミリオン・シンデレラのライブでおなじみの株式会社MaiNoteのJUNGO氏が担当しているため自分の中で期待が膨らんでいた。
ここからはDay1・Day2の出演順に並べていく
(なお、文中のキャスト名は敬称略であることをご理解いただきたい)

1. ミリオンライブの忘れもの

アイドルマスターの各ブランドの先陣をきって、そしてバンナムフェス2ndのトップバッターとして登場したのがミリオンライブである。
今回のミリオンライブはユニット単位での登場となり、今回参加したのは

・ストロベリーポップムーン(いちぽむ):山崎はるか・田所あずさ・Machico
・花咲夜:郁原ゆう・南早紀・小岩井ことり
・miraclesonic★expassion:戸田めぐみ・浜崎奈々・角元明日香

以上の3ユニット9名である。
披露した楽曲は後述するが、ミリオンライブにとっての【忘れもの】は
・ミリオン8thでそろうことが叶わなかった花咲夜のオリジナルメンバー(オリメン)での楽曲披露
・1年ぶりの戸田めぐみの復活

この2つであろう。
ユニット楽曲として最初の披露となったのは花咲夜の「百花は月下に散りぬるを」である。この楽曲の初披露となったのは2022年2月のミリオン8thライブであるが、直前に小岩井ことりが新型コロナの陽性判定を受け当日は2名での披露となっていた。そこから3カ月の時が流れ今回のバンナムフェス2ndでついに3人がそろった状態で楽曲披露となった。もちろん2月のライブの際にも収録音源を使用しての楽曲披露は行われたが、改めて3人がそろった状態での披露は初となったこともあり会場からも大きな拍手につつまれた。ここにミリオンライブ最初の忘れものを回収することが叶ったのである。
つぎに披露されたのがmiraclesonic★expassionの「絶対的Performer」であるが、この楽曲について話す前にここでの忘れものの話をしておく。忘れものは2021年5月に開催されたミリオン7thライブまでさかのぼる。そもそもこの7thライブも1年の延期を経て開催されたものであるが、戸田めぐみはケガによりそのステージに立つことができなかったのである。復帰が期待されていた先述のミリオン8thライブも不参加となり、ブランド単独ライブではないもののアイマスのライブに戻ってきたのが約1年ぶりとなったのである。
余談ではあるが涙腺がすこし弱いことでファンの間ではおなじみだが、どこかのタイミングで涙をこぼすのではないかと個人的にハラハラしたが無事にパフォーマンスを終えこちらが泣いてしまいそうになっていた。
楽曲のオリメン完全体というわけにはいかなかったがそれでも今まで出演できなかった分の思いがのった力強いパフォーマンスであったことには間違いなく会場からも大きな拍手が送られていた。
ユニット曲3曲目(ミリオンライブパートとしては4曲目)はストロベリーポップムーンの「ABSOLUTE RUN!!!」である。個人的にいわゆるセンターユニットと呼ばれるメンバーの楽曲が一番好きである。特にこの楽曲にはそれぞれのソロ楽曲の歌詞のワンフレーズが混ぜ込まれており今までのアイドルの歩みを乗せたような楽曲である。また、いちぽむのキャスト3名はそれぞれソロアーティストとしても活躍しており歌唱力にも定評があることもこの楽曲が好きな理由でもある。
ライブのトップバッターとなったミリオンライブであるが、そのユニットや楽曲の多様さをコンテンツを知らない人たちにも伝えるには十分な構成であったと同時にすでに知っているという人にも改めて楽曲の良さを伝えられる機会になったのではないだろうか。

2. シンデレラガールズの忘れもの

Day1のラストに登場したのがシンデレラガールズである。今回の出演メンバーは
福原綾香・松井恵理子・渕上舞・藍原ことみ・青木志貴・安齋由香里・二ノ宮ゆい・井上ほの花
の計8名である。
そもそもシンデレラガールズ全体でも90名前後のキャストがいるので忘れものはいくつもあるが今回のシンデレラガールズでの忘れものは
・10thツアーでは揃わなかったTriad Primusが遂にそろった
これではないだろうか
自分自身シンデレラガールズ10thツアーは千葉公演とファイナル(ベルーナドーム)公演に参加したがそれを含め全4会場(8公演)開催だったがTriad Primusがそろうことがなかったのである。特にファイナル公演に関してはほかのセンターユニットであるピンクチェックスクールやポジティブパッションのオリメンで楽曲披露したにも関わらずである(ファイナル公演は出演者も完全シークレットだったのでなんともいえなかったが)。もちろんキャストのスケジュールの都合があるということは重々承知のうえであるがはっきり言えば悔しかったと同時にやりきれないという気持ちもあった。
そんな気持ちを持ったまま1か月と少しが過ぎ、バンナムフェス2nd当日を迎えたわけだがアイマスP恒例の名刺交換をやっていく中で何人ものトラプリPと会話することがあった。そのほとんどがやはり全員がそろうことに嬉しさと期待する声がばかりだった。
そんなTriad Primusの出番はまさかのシンデレラガールズの中では4曲目、そしてDay1全体で見てもラス前というタイミングでの披露となり待ちのぞんだPたちはかなり期待が膨らんでいた。
そんな中で披露されたのは「Trancing Pulse」であった。あたりはとうに日没を過ぎ、観客たちのペンライトがしっかりと視認できるようになったこともあり象徴でもある3人のカラーで作る三角形もいたるところで確認できた。
3人にとって最初の曲であり、個人的には1番好きな楽曲であるこの曲がこのタイミングでかつ空が見える野外で披露されることに興奮が抑えきれなかったのも事実である(UOは我慢した)。3人のハーモニーが重なるフレーズは「これがTriad Primusです!」といわんばかりに鮮やかなハーモニーを奏でておりシンデレラガールズを知らない人やTriad Primusを知らないPに対しても強い印象を与えるパフォーマンスだったのではないだろうか。特にラスサビ前の奈緒のソロパートではやはり思いのたけを存分に込めた歌唱で圧倒されてしまったほどである。
そのほかの楽曲でもパフォーマンス力を全力で見せつける「バベル」であったり新進気鋭の「Let's Sail Away!!!」といった今のシンデレラガールズの力を存分にアピールするようなセットリストだったのではないだろうか。
そしてDay1最後のとなるGOIN'!!!では野外といえば花火ということでラスサビでは雨が上がった夜空に大きな花火が上がって終演となった。
シンデレラガールズのセットリストはもちろん数ある楽曲の中の一部に過ぎないがそれでもシンデレラガールズの世界を知らせるには十分すぎる内容だったのではないだろうか。
個人的には、Day1の最後に2022年4月の10thツアーファイナル公演から抱えたままだったもやもやした気持ちはZOZOマリンの空へ無事成仏していき、Triad Primusの大きな忘れものを無事に回収できて完全に満足したまま帰りの幕張本郷行きのバスに乗りホテルに帰ったのである。

3. シャイニーカラーズの忘れもの

Day1の余韻でなかなか寝付けないまま(一応寝ることはできたが)、気づけばホテルの朝食の時間ギリギリになっていて急いで起きた。
Day2のトップバッターには前日同様アイドルマスターシリーズからシャイニーカラーズが登場した。
全25名中24名が出演したシャイニーカラーズだが、全体曲が終わるとユニット楽曲メドレーが始まった。
そんなシャイニーカラーズの忘れものは
・4thライブでは揃うことが叶わなかったイルミネーションスターズのオリメンが揃う
ではないだろうか。
4thライブでは近藤玲奈が事情により直前に出演ができなくなったのである。そもそも彼女は有名どころのアニメ作品に出演しているため3rdツアーでも出演できたのは3会場6公演中名古屋開催であった2公演のみであった。そこから約1年ぶりにイルミネーションスターズの3人が今回のバンナムフェス2ndのステージで揃うことになったというわけである。
そんなイルミネーションスターズはユニット楽曲メドレーの5番目に登場し、披露した楽曲が「スマイルシンフォニア」であった。この楽曲の冒頭は3人のアカペラから始まるのであるが、3人の声が重なったときには何ともいえない幸福感を感じることができた。全体的にも3人ともなんだかいつも以上に楽しそうにパフォーマンスしてたのが印象的であった。
他にもノクチルの「いつだって僕らは」やシーズの「OH MY GOD」であったりと前回のバンナムフェス以降に加入したユニットも含めてのパフォーマンスとなり今のシャイニーカラーズを存分にアピールできたのではないだろうか。欲を言えば、各ユニットの楽曲をフル尺でやってほしかったという気持ちは強い。
また、シャイニーカラーズには「25名全員集合でのパフォーマンス」というもう1つの忘れものが残っているのだがそれが回収できる日はそう遠くはないだろうと思っている。

4. まとめ

冒頭にも書いたが、約1年半の延期を経て今回の開催につながったことにまずは感謝しないといけない。アイドルマスター関係でいえばDay2のFIVE STARSというのは延期前でいうPOPLINKSのことであるが、残念ながらこの夏にアプリサービスが終了になってしまうということで名称変更を余儀なくされたなど、この延期している間に世間やコンテンツ内も含めいろいろと変化したことはたくさんあるがそんな中でも開催できたことはいろんな人たちが動いてくれた結果でもある。
もちろん元の状態に戻すことができるまで今のようなスタイルで我慢し続けないといけないのかもしれないがしっかりとゴールはあることには変わりない。
最後にDay2の765ASの中村繪里子が言っていた「これがアイドルマスターです!!」という言葉が印象に残っているという話をしてこの感想を締めたいと思う。
このバンナムフェス2ndではアイドルマスターの5ブランドが(2日間に分かれていたとはいえ)一堂に会したわけだが、その5ブランドの最後として765ASが登場しその最後に先ほどの言葉を残していったわけだが、まさしくその通りだなと思ったのである(本来の意味とはおそらく異なるが)。アイドルマスターというコンテンツをこのライブで初めて知るもしくは触れるという人も大勢いるはずであり、5ブランドそれぞれである意味自己紹介的なセットリストを組んできたわけだが、今回のライブを足掛かりにしてどのブランドから入ってきても問題ないよというメッセージにもとらえることができるのではないだろうか。
もちろんアイドルマスター側からほかのコンテンツの世界へ触れることもありえるだろうそれが今回のライブの目的であると同時に狙いであるのではないだろうか。

参考資料
アイマスDB
https://imas-db.jp/song/event/bnef_2nd_day1.html (Day1)
https://imas-db.jp/song/event/bnef_2nd_day2.html (Day2)


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