FordのEVディーラーは減少の一途…打開策も厳しい状況
Fordがここ最近EV関連投資を縮小/抑制していますが、足元の販売NWに関しても揺らぎつつあるようです。
昨年に華々しく発表したEV販売網に関して1年で1/4近くが離脱、プログラム要件に関して訴訟も起こされ、再編/つなぎ止めに動いています。
D2Cでコスト競争力をもつTeslaに対抗すべくの認定プログラムでしたが、岐路に立っているようです
1;Fordの販売体制の揺らぎ
Fordは昨年12月に自社の販売NWに[EVディーラープログラム(EVDP)]に参加するよう要請。1年近く経った段階で当初参加の1,920社は直近で1,550社まで減少したことが報じられた
[EV需要の低迷による市場変化]を背景にプログラム要件を緩和&つなぎ止めに動くが、最近の訴訟も背景にあるとみられる…訴訟に関しては11/22にイリノイ州自動車委員会はディーラーによる[本プログラムの州法違反の訴え]に対してディーラー側の言い分を全面支持を表明した
緩和要件は[公共充電機の要請設置台数削減][整備/保守/販売に係るトレーニング負担軽減]といった策がとられる
2;EVDPの概要
FordはEV販売モデルの刷新を進めており、販売店を[Base][Elite]の2種に分別して販売奨励金/販促施策/マージンなどで差別化している
(Base)
基本資格で全DLRに求めるもの。要件は[1;EVの固定価格販売][2;50万USDのEV充電インフラ投資(保守/修理対応設備,急速充電器)]
(Elite)
Baseに加えて[120万USD程度の投資(追加の急速充電器,試乗車配置)]で、EVの優先供給やFord.comでの優先取扱が得られる
22/12の発表時点で1,920のディーラーが参加し、[Base;261/Elite;1,659]という比率でスタート。D2Cモデルへの対抗措置で、[補充センターでの在庫補充]を通じてディーラー/顧客がEVを受領するリードタイム短縮化と効率向上を目指す
3;Fordの言い分
CEOのJim Farley氏は競合に比べたコスト競争力の向上が喫緊の課題であり、対応が必要と。
‐[Tesla等の競合はDTCモデルにより2,000USD/台の優位性があり、抗うにはコスト低減策を強力に進める必要がある]
-[D2Cへの意向は念頭になく、ディーラーとの協力関係はEV販売でも継続する。ただ、専門化する必要があり、EVDPはそのために設計されている]