EPCA(豪)が年間50-70台の鉱山トラックを電気駆動に転換する計画
オーストラリア西部で鉱山トラックの電動化に取り組むEPCA社が今後の事業計画を発表しました。
年間50-70台の鉱山トラックを電気駆動に置換すべく動き、豪州鉱山の電動化を実現するとのことです。
先住民族が経営/保有するEPCA社、鉱山x先住民族といった観点で中南米での事業展開のヒントになりそうです。
1;鉱山トラックの電気駆動化
24/08に豪州で鉱山機器電動化を進めるEPCA社が年間50-70台の電動型鉱山トラックの生産を行うと発表。EPCA社は[CAT777(100t)運搬トラック]をBEVに転換した[GreenMachine]で有名
7月開催の鉱山関連展示会でGreenMachineをお披露目、本件は同社主要サプライヤから委託された電化プロジェクトとなる
電化による効用はコスト削減以外にも車両機能を向上させることが確認されており、下記の効用が。
[馬力=1,000馬力→1,120馬力]
[トルク=4,700Nm(3,400lbft)→5,200Nm(3,835lbft)]
[並列稼働の6つの290 kWh Xerotechバッテリー]で電量供給が為され、約1740kWhのエネルギー貯蔵が可能とされる
EPCAの創業者/CEOのClayton Franklin氏は下記のように新しいトラックへの誇りを示す
-[当社は現在、世界最高のエネルギー密度を誇る、BEV型鉱山トラックを所有する。オーストラリアの鉱山事業者はこのトラックが西豪州で製造されることに大喜びしている]
2;EPCA社とは
オーストラリア拠点/2021年設立のEPCA社は豪州鉱業の環境負荷軽減をミッションに掲げており、BEV変換技術/プロダクト開発をメインに据える。電動化エンジニアをメインに他分野にわたるチームを擁し、豪州西部の鉱山を舞台に電化ソリューションを提供、既存のディーゼル駆動をバッテリー駆動に改造する
EPCAは電化にあたって[初期設定][既存内燃エンジンと関連コンポーネントの分解][完全電気バッテリー駆動システム設置][DC充電システムの提供]を。
既存の鉱山車両の電動化により[メンテ費用の削減][燃料コストの低減]を通じて事業者は年間コストの大幅引き下げが可能に。会社によると平均で70万ドル(台/年)のコスト(OpEx/CapEx/メンテ費用)の節約を期待できる
EPCA社はクイーンズランド州出身のウヌマラ族のClayton Franklin氏(アボリジニ)が運営。株主は全てアボリジニで、Franklyn氏は幼い頃から蒸気除草機/火炎除草機/歩行式芝刈り機などの農機を数々発明してきた発明家
鉱業は豪州の経済の要であり、GDPの11%程度を占める一方で、豪州で2番目に大きな炭素ガス排出産業でもある。現在豪州で稼働する鉱山トラックは5,500台で、EPCAの目標である50-70台のトラックの買い手を見つけることは実現可能性高い