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Amperesandは、ソリッドステート変圧器で米国市場の開拓へ
今回はシンガポール拠点でソリッドステート変圧器を開発/展開するAmperesandを紹介します。生成AIやデータセンターの拡大で消費電力量が拡大、Big-Tech各社が電力源をこぞって求める中で、スムーズ/無駄のない変圧器を提供することで電力の最大活用を実現させます。同社はシンガポールのTEMASEKが全面バックアップしており、米国への進出を目指します。
1;Amperesandの変圧器
28年までにDCは米国電力の12%を消費すると予想されTech企業は原子力/再エネなど、電源に関係なく電力を求めている。ただ、有力視される太陽光発電は原子力発電と全く異なる種類の電流生成しており、多様な電源統合には困難が立ちはだかる…
電源統合に変圧器が用いられるが、Amperesandは独自技術を用いて高効率で課題解決できると確信。
具体的には、従来変圧器の鉄芯をシリコンカーバイドに置換し、AI活用で電圧/周波数制御の高度化や随時調整対応を最小限とすることを実現。これまでの変圧器は電圧/周波数の急上昇や急降下をうまく制御できず、変換対象の電力形式に個別調整する必要がある…
Amperesand;CEOのGary Lawrence氏は[23年時点で全世界で約90GWのデータセンターがあり、28年までに185GW以上に増加する見込みだが、見込み達成はすぐそこまで迫っている]と述べる
同社CPOのBrian Dow氏はシリコンベースのSSTの画期性について下記のように語る
[SSTプラットフォームは、設計上マルチポートでモジュール式である]
[AC→ACやAC→DC等様々なAC位相を作成すると共に、太陽光発電/蓄電池などの DC電源をネイティブ統合できるので、タービン/小型モジュール型原子炉との統合も可能]
[基本的にシームレスに移行できるので電力網に問題が発生した場合、バックアップできるだけでなくオンラインに戻ることもできる]
2;直近調達とTEMASEK
Amperesandは、昨年に1,250万ドルのSeed調達を行ったが、現在はSeries-Aの調達を進めているとされる。リードを務めるTemasek-Xora Innovationsの Phil Inagaki氏は[Series-A調達を開始したばかりだが急速に注目が集まっている]と語っている
今後の事業方向性として、DC対応に加えてEV充電/電力網アプリをターゲットとし、SSTの機能性質を通じたSW制御容易性を武器にユースケース拡大を目指す。(昨年には6MWの変圧器の機能実証に成功
XoraはAmperesandを育成、Inagaki氏は設立当初から経営に関与したが、最近になって資金/戦略/事業基盤が整ったため新しい経営陣に指揮権をゆだねた
同社は市場アクセス/人材登用に向けて米国オフィスを開設する準備も進めており、Inagaki氏は[米国には私たちが獲得できる素晴らしい人材がまだおり、シンガポールでは達成しえない成長をすべく米国進出を行う]と語る