JDPowerによる米公共充電に係る満足度調査
米国の顧客満足度調査の老舗;JDパワーが2023年の公共充電NWに関する顧客満足度調査を実施し、レポートを出しました。TeslaのSuperCharger(SC)がトップをひた走っており他社を凌駕、対象EVも増える中でTesla一強の構造はほぼ確定してきたものと。
やはり充電箇所/充電時間/利便性といったユーザ起点でのビジネスがC向けでは求められるし、支持されるのですよねえ。
1;調査結果;公共充電全般
今回調査では全般に公共充電NWに関して利用箇所は増加するも充電プロバイダ/サービスに対する顧客満足度低下がみられ、EVの拡大への足かせになるとみている。
公共Lv2充電に関しては617P(前年比で16P低下)/、DC急速充電でも654P(前年比で20P低下)といった結果で、利用可能性に対する消費者の懐疑/不安が拡大、具体的には[充電待ち時間の無駄さ][充電機材の故障/停電(訪問の5回に1回は充電できず)]等で満足度が著しく低しいてしまった…
レポートではNACS拡大により[良貨が悪貨を駆逐する]が如くDC充電サービスに関しては快復が見込まれるとしており、SuperChargerの解放でTesla以外でのNACS利用可能が23/05以降に見えてきたことが状況改善に貢献すると。
2;調査結果;個別
JDPowerの調査ではDC充電器におけるSCのポイントは739点(1,000点満点)で圧倒的な強さが明らかになり、他社を凌駕。
他社ではChargepoint:636点/EVgo;569点/ElectlifyAmerica;538点で、少なくともTeslaユーザはSCの利用可能性/利便性などに満足しており、これがTesla以外ユーザにも拡大することでNW全体の顧客満足をが向上するとみる
3;調査からのインサイト
[1;充電速度への満足度低下]
充電時間への不満は充電サービス満足度へ大きな影響を与える因子となっている。Lv2充電では[455p(前年比36P低下)]、DC急速充電でも[588P(前年比30P低下)]に
[2;適切な配置による利便性]
EV所有者がLv2/DC急速充電器を選ぶ理由と、充電ステーションで過ごす時間を考慮すると、サービス利用箇所に設置する必要がある。利便性はレLv2/DC急速充電器のユーザー双方が望み、特にDCユーザーは計画した旅行での利用も選択の理由の一つで、充電には30分以内が望ましいと。
調査では[DC充電器は幹線に沿った配置、Lv2充電器は小売店/娯楽施設等の行き慣れている場所に設置するのが良い]とも示唆
[3;充電の確実性]
全ユーザの20%が充電ステーションで充電できなかった体験をしており、充電の確実性は死活的で、充電器の故障/充電待ち渋滞/ステーション停電など理由は様々だが、地理的条件で異なる
例えば…[FL州;35%][WA州;29%][OH州;12%]等が充電失敗率となってる
4;調査結果からの洞察
2023の調査はICE→EVのシフトの中で全ての関係者への懸念を明らかにした。EV充電の大部分は家庭で行われるが、公共充電は現在/将来のユーザーの懸念を軽減/払拭するために優れた顧客体験/満足度を提供する必要があり、それにはユーザとの対話や顧客観察が必要