超音速航空機新興のExosonicが事業閉鎖へ
超音速航空機の開発/製造を行うExosonic社が5年にわたる事業を閉鎖すると発表しました。
同社は防衛産業と結びつきが強く、将来のエアフォースワンに採用する長期契約も国防総省と締結していました。
今回、商用利用ニーズの創出の難しさと資金調達の難しさから断念したとのこと…コンコルド効果を防ぐべくの英断だと思います。
1;超音速航空機進行;Exosonicの事業閉鎖
超音速商用航空旅行/無人航空機技術の研究開発を行うExosonic社が5年にわたる事業を閉鎖へ。
公式Webサイトで事業閉鎖を掲載、事業継続に必要な牽引力を見出せず決めたとのことで下記のようにリリースで述べている
-[創業者とチームは、米国防総省には静かな超音速飛行と超音速ドローンの必要性/要望を信じている]
-[しかし、どちらのコンセプトも顧客から更なる支持がなければ、進歩に必要な資金を維持できない]
Exosonic;CEOであるNorris Tie氏は在任中に最も誇りに思う成果を下記のように述べている
-[子供の頃の夢を会社に持ち込んだことを誇りに思っており、その過程で多くのことを学び、素晴らしい人々に出会うことができた]
-[会社の成果としてはEX-3MTridentを飛ばしたことは間違いなく、チームが最も誇りに思っている]
-[限られた資金を使って約2年で、オリジナルの超音速航空機を設計して実際に飛ばすことができた]
2;Exosonicとは
Exosonicは19年にNorthropGrumman/Lockheed Martinでエンジニアとして活躍したNorris Tie氏が立上げ
同社は超音速輸送機を設計、29年までの航空機認証取得を目指し、国防総省とは次々期のエアフォースワンとしての契約を締結していた。Tie氏はLockheedではNASAの低爆音航空機X-59の開発に携わった経歴を持つ。
同社はY-Combinatorの2020年冬季会議に参加してSoma-Capital/Psion-Capital/Stellar-SolutionsなどVCから450万ドルを調達。加えて、米国空軍の中小企業イノベーション研究(SBIR)から助成金も獲得
2024年初めにCA州で超音速UAV(小型版)であるEX-3MTridentの飛行試験に成功し、Horizon(超音速旅客機)/Revenant(大型UAV)の2種の機体も開発していた