三菱商事がAmpleへ出資、交換式バッテリーの普及拡大へ協力
三菱商事が交換式バッテリー/ステーション展開を行う米Ampleに出資するとともに、日本での事業展開で協業すると発表しました。
Ampleは既に京都で試験展開を行っていますが、今回の出資/提携を通じて交換式バッテリーの日本での普及を加速させる方針です。
三菱商事としても自社の事業での活用を見据えて動いていく模様です。
1;三菱商事とAmpleの資本業務提携
11/19に三菱商事がEVバッテリー充電新興;Ampleに2500万ドル出資し、日本での事業展開に向けた提携も加速。Ampleは7500万ドルの調達を目指して動いており三菱商事の出資で初回クローズしたとのこと。前回は2021年に2階の調達ラウンドを実施し、1.9億ドルを調達していた
今回の三菱商事との連携強化は資金調達だけでなく業務提携による効用も取りざたされ、下記が期待される
(資金使途)
今回の調達資金はステーション拡大/Ample搭載車(商用)の製造&普及拡大に向けた投資に用いられる。現時点でのステーション数は50程度で、搭載車両は数百台とされる
(事業連携)
三菱商事が傘下に抱える[ローソンでの業務利用][三菱自動車との連携][本社エネルギー部門との連携]などが想定。CEOのDe Souza氏は[Ampleの交換ステーションに再エネ由来電力を利用できるように支援できる]と語っている
提携発表後、数週間以内に日本における商業顧客を発表する予定で、Souza氏は下記のようにもコメント
-[三菱商事の投資/業界知識は、バッテリー交換インフラの拡大や技術進歩させるうえで非常に貴重なものとなる]
-[EV導入を身近で持続可能とする当社使命に三菱商事に参画してもらったことは非常に喜ばしい]
2;Ampleの状況
バッテリー交換ステーション(自動)及び商用車向け交換可能バッテリーを開発/製造を行う新興企業で、[商用車群を交換バッテリーで強化する]というミッションを掲げる
過去3年にわたって米/西/日で交換式バッテリーの試験運用を実行し事業化を進めているが、スペインでの展開経験をライドシェア/ラストマイル配送に活用する方針
(USA) サンフランシスコのUberドライバーにバッテリー交換可能な[KIA-Nico]を提供
(ESP) マドリードでバッテリー交換可能な[Fiat-500e]をカーシェアサービス;Free2Moveで展開
(JPN) 24年初めにENEOSとの提携の一環で京都にバッテリー交換ステーションを設置し、MKタクシー/京都市/京都府/日本生命などがEV充電で利用。
2025年に試験運用顧客の一部を商業契約に転換すべく準備を進めており、日本では今後数週間以内に商業顧客を発表する予定
米国事業は政府のEV施策の不透明さから日本/欧州での事業展開に軸足を移しているが、Souza氏は下記のようにコメント
-[当社バッテリーは韓国メーカーの円筒形セルで作られ米国内(CA州)で組み立てられており、中国製バッテリーへの風当たり/影響は深く理解する必要がある]
-[当社の強みはOEMにおいて生産ライン調整不要で、バッテリーを載せれば交換式に改造できる手軽さにある]
-[トランプ政権後の政策/法律の趨勢を見て、OEM連携の方法を確りと模索していく]